フード理論とステレオタイプ50 物語をおいしく読み解く 文春文庫

福田里香

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167921620
ISBN 10 : 4167921626
フォーマット
出版社
発行年月
2024年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
336p;16

内容詳細

大きな口を開けて美味しそうに食べる人は腹の底を見せているため善人!フード目線から物語における登場人物の性格や感情、状況を読み解く。更に「賄賂は菓子折りに忍ばせる」「失恋のやけ食いはいつも好物」など、よく似た演出を50のステレオタイプに分析。フード理論を知れば、新しい発見や興味が深まること間違いなし!

目次 : ゴロツキはいつも食卓を襲う/ 仲間は同じ釜の飯を食う/ 鼻持ちならない金持ちの子供は、食い意地がはっていて太っている/ 少年がふたり並んで、食べ物を分け合ったら、それは親友の証 ポップコーンキャッチをしていたら、なおよし/ 正体不明者の差し出す液体には、要注意 必ず毒か、眠り薬が入っているから/ マヌケは、フードを喉に詰まらせて、あせる/ 賄賂は、菓子折りの中に忍ばせる/ 失恋のヤケ食いはいつも好物/ ヤケ酒を飲むと、意外なひとと同じベッドで目覚めるはめになる/ 絶世の美女は、何も食べない/ 酔っぱらい親父は、十字に紐掛けした折り詰めをさげて、「うぃー」と、ふらふら歩く/ スーパーの棚の前で、ふたりが同じ食品に同時に手をのばすと、恋が生まれる/ 少女まんがの世界では、「温かいココアには、傷ついた心を癒す特別な効力がある」と信じられている/ 動物に餌を与えるひとは善人だ 自分が食べるより先に与えるひとは、もはや聖人並みである/ 男前が水道の蛇口から、直接水を飲んでいると、かわいこちゃんが話しかけてくる/ 朝、「遅刻、遅刻…」と呟きながら、少女が食パンをくわえて走ると、転校生のアイツとドンッとぶつかり、恋が芽生える/ アクションものに、シャンパンタワーが登場したら、派手にぶっ倒される/ カーチェイスで、はね飛ばされるのは、いつも果物屋/ 張り込み中の刑事の食事は、いつもあんぱんと牛乳だ アメリカでは、ドーナツにコーヒー、またはハンバーガーかホットドック、それにコーラがつく/ 末期の水は、いつも間に合わない〔ほか〕

【著者紹介】
福田理香 : 福岡生まれ。武蔵野美術大学卒。お菓子が専門の料理研究家。雑誌や書籍を中心に活躍し、オリジナリティ溢れる菓子レシピが人気(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • はっせー さん

    食べ物に関するステレオタイプってあると思う。映画や小説などでこんなシーンあるあると思うときがある。そんなあるあるのシーンともいえるステレオタイプを50個紹介したのが本書である。そのシーンにはどんな意味を持たせているのかを知れてるので面白い!腹がつく慣用句には心を意味しているものが多いとのこと。例えば腹黒い。腹を割る。などなど。食べ物のシーンは深層心理を写すのかもしれない!

  • d3 さん

    物語に登場する食べ物は、登場人物や作劇にどのように影響を与えるのか。著者が提唱する「フード三原則」を基にシチュエーションを挙げながら解き明かしていく。 食事は身近な行為であるがゆえに、シーンとしての方向性を示すために食べ物を利用すると観客の共感を得やすい。本書では実体験では遭遇したことのない状況であっても、「あるある」とうなづきたくなるような事例が多数紹介されている。 物語のタイトルを挙げるわけではなく、「よく見かけたと感じている」と曖昧な記憶から語られる場面群は、なぜか読者もうなづいてしまう。

  • きみどり さん

    映像作品に登場する飲食物や飲食シーンが、視聴者に与えるイメージをつぶさに分析した楽しいお料理本。ゴロツキはなぜ家族そろった食卓に乱入するのか、アクション映画でシャンパンタワーが倒れることの効果などなど😆 韓国映画のパク・フンジョンの作品では、可愛い女の子が豪快に食べる場面が多い。いつもそれをとてもチャーミングに感じていたんですが、その理由が肚落ちしました。

  • 月華 さん

    2012年4月発行。2024年1月発行。イラストが可愛らしく、文章も読みやすかったです。題名の物語をおいしく読み説く、という言葉通りの内容だと思いました。

  • あるぱか さん

    フード理論という言葉に惹かれて手に取りました。読んでるとなるほどなぁも思うことがたくさんあって面白かったです。映像に映る食べ物達にそんな意味が込められていたとは。

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人物・団体紹介

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福田里香

菓子研究家。福岡生まれ。果物専門店「新宿高野」に勤務後、独立。果物を使ったお菓子作りに定評があり、書籍や雑誌、商品開発などを中心に活躍。国産のオーガニック柑橘にこだわったアイスバー「mikaned」のプロデュースを手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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