城割の作法 一国一城への道程

福田千鶴

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784642034975
ISBN 10 : 4642034978
フォーマット
出版社
発行年月
2019年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
288p;20

内容詳細

戦国時代、降参の作法だった城割は、天下統一の過程で大きく変容する。信長から家康に至る破城政策、福島正則の改易や島原・天草一揆を経て、「一国一城令」となるまでの城割の実態に迫り、城郭研究に一石を投じる。

目次 : 第1章 城割の作法・習俗/ 第2章 近世初期の城郭政策の展開/ 第3章 徳川の平和と近世的城割/ 第4章 諸国城割令と一国一城/ 第5章 乱世の終焉と城郭―福島正則改易事件の意義/ 第6章 原の城の破却と古城のゆくえ―島原・天草一揆の戦後処理

【著者紹介】
福田千鶴 : 1961年福岡県に生まれる。1993年九州大学大学院文学研究科博士課程中退。1997年九州大学博士(文学)取得。国文学研究資料館・史料館助手、東京都立大学助教授、九州産業大学教授等を経て、九州大学基幹教育院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • パトラッシュ さん

    江戸幕府初期の城郭政策で、大名統制策として有名な一国一城令の成立プロセスを辿る。戦国時代、落城時には城の一部を破却する「城割」という降参の作法があり、その価値観を簡単にひっくり返せなかったとは知らなかった。諸大名が幕令をどう受け止めたか、元和偃武後の大坂城破却や福島正則改易など有名な事件がどう関わっているのか鮮やかに解明していく。特にキリシタンが古城に籠城した島原の乱が、大名家臣の端城破却を求める諸国城割令から現在知られる一国一城令に変化したとの指摘は重要だ。将軍権力確立に果たした意味を再確認させられる。

  • MUNEKAZ さん

    いわゆる「一国一城令」を「諸国城割令」と捉えなおし、全国に無数にあった城が、江戸幕府の統制のもと割られていく過程を論じている。領主による降参の作法としての自律的な「城割り」から、幕府による大名統制としての他律的な「城割り」へ。大阪城の惣構破却、広島城修繕による福島正則の改易、島原の乱後の原城の埋め立てといった事象が一本線でつながる論考は大変に刺激的で面白い。戦国乱世から天下泰平の世への移り変わりと、それを実現させようとする幕府の強い意志を感じさせる一冊。

  • アメヲトコ さん

    城の生命を絶つ「城割」の在り方について、戦国時代から島原の乱までを射程に論じたもの。いわゆる「一国一城令」を「諸国城割令」として位置づけ直す論考は刺激的で、大坂冬の陣後の大坂城の惣構破却や福島正則改易などをめぐる通説もまた違った意味をもって立ち現れてきます。

  • Toska さん

    こういう城郭論が読みたかった。戦国時代の廃城が呪術的かつシンボリックなものであったのに対し、江戸幕府は武家統制の一手段として厳格な破壊を求め、この意識のギャップが大坂冬の陣における堀の埋め立てと福島正則改易事件を招いた。領民を総力戦に巻き込む可能性のある山城と惣構えの禁止。「一揆が怖いからやっぱり城は必要だよね」という大名たちの本音。かくして城は武士の独占物となったが、それ故にこそ庶民の城に対する憧れも生じた等々。盛り沢山な内容です。お勧め。

  • onepei さん

    福島正則改易のウラにあった、城割の作法の変化は興味深い

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