居残りすずめの縁結び あやかしたちの想い遺し、すずめの少女とお片付け 富士見ファンタジア文庫

福山陽士

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784040749259
ISBN 10 : 4040749251
フォーマット
出版社
発行年月
2023年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
にゅむ ,  
追加情報
:
334p;15

内容詳細

夏休み。久し振りに母の実家を訪ねた高校生・空木悠護は、少女の幽霊と出会う。「儂ずっと、ずっと悠護のことを待っとったんじゃぞ!」そう言う彼女の正体は、悠護がかつて保護してチュンと名付けた雀であった。人と動物、生者と死者の境を彷徨う魂はハザマと呼ばれる存在になるらしく、悠護と再会し人の姿で遊びたいと願ったチュンは、この世に留まり続けていたのだという。悠護は、そんなチュンの願いを聞くことに。ところが、チュンは普通のハザマとどこか違って“特別”らしく、助けを求めて様々なハザマが訪ねてくる日々で…!?一人と一羽が紡ぐ、ほっこり心温まるひと夏の青春奇譚!

【著者紹介】
福山陽士 : 第29回ファンタジア大賞入選。岡山県出身。9月2日生まれのRh‐A型(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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  • よっち さん

    夏休み。久し振りに母の実家を訪ねた高校生・空木悠護が出会った少女。かつて悠護が保護してチュンと名付けた雀が生者と死者の境を彷徨う魂ハザマとなって、あの世とこの世を繋ぐひと夏のあやかし奇譚。悠護と人の姿で遊びたいと願ったチュン。悠護が幼い頃に約束した少女えりなも合流して、四枚羽のスズメや彷徨うタヌキ、動かない犬、見つめる猫といった助けを求めて訪ねてくるハザマたちの願いを叶える展開で、同時にえりなや悠護が抱える悩みにも向き合い、チュンがハザマになった理由にまで繋がってゆく、切ないけれどとても優しい物語でした。

  • オセロ さん

    強い想いを遺して現世に留まる動物霊ハザマ。幼い頃に保護した雀の特別なハザマのチュンと帰省先で再会した悠護はチュンと共にハザマの想いを叶える為の奔走で昔馴染みのえりなとの約束、悠護の夢と向き合う一夏のハートフルストーリー。かつて自由を夢見た青年にツバメが与えたいもの、長年彷徨い続けた少年の霊とタヌキの友情、愛犬の死を受け入れられない老人を心配する柴犬、えりなと父親の不仲を心配する黒猫、そしてチュンが特別なハザマになった理由。そのどれもが優しさに溢れていて、悠護が夢に向かって歩き出す姿にはグッときました。

  • 彩灯尋 さん

    動物霊の未練を解決して成仏させていくお話。動物の未練を通して、生きている人間が現実に向き合っていく。テーマがテーマだけに毎話うるうるさせられた。悲しいけどあたたかい物語。

  • ツバサ さん

    心に沁みるエピソードが詰まった作品でした。別れからの後悔はあると思うけど、人と動物なんて感情揺さぶられますね。生者と死者を繋ぐファンタジーな設定を取り入れることで、後悔や心残りを清算していくのはグッときます。主人公の成長も追えて良かったです。ブログにてhttps://wing31.hatenadiary.jp/entry/2023/04/02/210132

  • 冬野 さん

    初読み作家さん。ライト文芸レーベルから出ていてもおかしくないようなひと夏のジュブナイル×あやかしもの。強い想いを抱いた動物霊は、霊と妖怪の間の存在=ハザマとなる。進路に悩む高校生・悠護が、雀のハザマ・チュンと共に動物たちの未練を解決していく。生き物好きには刺さる内容だったし岡山の方言が良い味を出している。小さい謎解きを重ねた上で最後に大きな種明かしがされるのも良かった。キャラクターは類型の域を出ておらず尖ったところはないけど、その分万人に薦められる優しい作品になっている。夏に読むとより良さそう。星:4/5

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福山陽士

第29回ファンタジア大賞入選。岡山県出身。9月2日生まれのRh−A型(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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