ここまでわかった 戦国時代の天皇と公家衆たち 天皇制度は存亡の危機だったのか? 日本史史料研究会ブックス

神田裕理

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784909658333
ISBN 10 : 4909658335
フォーマット
出版社
発行年月
2020年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
286p;18

内容詳細

戦国時代、朝廷や公家は無力な存在で、単なるお飾りだったのか。伝統の権威をふりかざしていただけの存在だったのか?世の中の常識では、戦国時代の朝廷は、室町幕府の衰亡と日本各地の戦乱によって存亡の危機に陥っており、内裏の塀は朽ち果て、貴族たちも貧困に喘ぎ、天皇は儀式の執行さえままならなかったというイメージが先行しているが、本書はその嘘を覆す。天皇と貴族たちはこの時期どう生きていたのか。武士たちの陰に隠れ謎に包まれていた朝廷勢力の実像を13のテーマで解明する。

目次 : 第1部 必死に天皇を守る公家衆たち(儀式や政務にこだわり時間を支配した天皇―即位式・改元・大嘗祭/ 禁裏で天皇を警護する公家たち―家門の維持・幕府との分担/ 公家の女性が支える天皇の血脈維持―後宮女房の役割/ 世俗権力に左右される門跡寺院―門主は天皇家・公家・武家の子弟)/ 第2部 家門・一族の存続をはかる公家たちの知恵(公家の生活基盤を支えていたものは何か―荘園経営と公家の家僕/ 武家も重宝した公家の「家業」とは?―装束の家・和歌の家)/ 第3部 武家とともに時代を動かした天皇・公家(将軍家と天皇家の二つの主人をもつ公家衆がいた―室町幕府と公家衆の関係/ 朝廷官位を利用しなかった信長、利用した秀吉―天下人の政治支配/ 豊臣時代からじょじょに朝廷に食い込む家康―近世朝廷・公家再生への道)/ 第4部 「戦国領主」化した貴族たちの戦い(摂関家の当主自らが土佐国に下向する―土佐一条氏/ 中流公家が国司となって飛〓に土着したが…―飛〓姉小路氏/ 幕府から武力を期待された公家衆―伊勢北畠氏/ 最北の地に栄えた“南朝北畠系”の堂上公家―奥州浪岡氏)

【著者紹介】
神田裕理 : 1970年東京生まれ。日本女子大学大学院文学研究科史学専攻博士課程後期満期退学。元京都造形芸術大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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  • 軍縮地球市民shinshin さん

    最後の「最北の地に栄えた「南朝北畠系」の堂上公家」のみ読んだ。戦国期に津軽にいた「浪岡御所」と呼ばれた北畠顕家の子孫がおり、北東北一体に権威があったというが、史料がほぼなくどういった存在だったのか不明だった。新しく発見された史料と考古学の発掘により進展があったのでそれをまとめたもの。北畠かどうかは疑わしいが、一応当時からそういう触れ込みで南部氏に擁立されたということ。なかば武士化していたが武力はたいしたものではなく、伝統的な権威はかなりあったこと。津軽氏に圧迫されて、滅んだあとは「元来惰弱」と書かれたこと

  • 六点 さん

    洋泉社の消滅により絶版となっていた本の増補改訂版。なお、当然ぬこ田は旧版を所持しているが、積読の海に沈んでいる模様。朝幕関係や儀式、公家や朝廷社会における「女性の役割」や家業の確立といった公家社会、土佐一条氏、伊勢国司北畠氏と言う地域権力化に成功した公家と浪岡御所や姉小路氏のようにその変化に失敗したもの、などなど、多様なトピックは歴史好きにとって目にも綾な歴史学のフロンティアの光景を垣間見ることができる。…伊勢国司の研究ってそこまで停滞していたのかと、衝撃を受けた。先祖は家臣だったもので。

  • スプリント さん

    戦国時代もアンタッチャブルな存在であり続けた天皇だが御所や公家の収入は不安定で激減し大名たちの権威の箔付けに利用されるなど苦難続きだったという。その実情を解説した本。

  • akiakki さん

    「武家と天皇―王権をめぐる相剋」に続き、戦国時代における朝廷の周辺が知りたくて手に取りました。公家のみならず門跡寺院、後宮女房といった組織や公家を存続させた家業など幅広いテーマが取り扱われています。

  • 眉毛ごもら さん

    戦国時代で影の薄い朝廷は何やってたの?という疑問に対する本。絶版になってたけど読みたかったので新装版が出て大変嬉しい。天皇も案外仕事してたり、皇后中宮がいないため後宮女房が代理してたがバリバリのキャリアウーマンだったりして官僚や政治家の立ち位置。公家衆の重要な収入源の荘園は乗っ取られて、あえて現地に赴き統治する家や荘園収入を諦め家業の成立のため四苦八苦する家。公家だったのに武家っぽくなった北畠一族。色々な苦労があったのだなあと、幽斎様の古今伝授の経緯も分かったので思わぬ収穫だった。生き残り戦術を見た。

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