宮沢賢治の動物誌 キャラクターを織り上げる

神田彩絵

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784787292780
ISBN 10 : 4787292781
フォーマット
出版社
発行年月
2025年02月
日本
追加情報
:
確実に帯が付いた状態での出荷、また初版など版のご指定はお約束しておりません。

内容詳細

『注文の多い料理店』のネコや『セロ弾きのゴーシュ』の愉快な動物たちを筆頭に、クマ、キツネ、タヌキ、カエルと、宮沢賢治が創作した童話群「イーハトーブ童話」にはさまざまな動物が登場する。日本古来の伝統的な動物観とヨーロッパ由来の新しい動物観の交差で生み出された動物たちは、賢治文学、そして日本文学でどのような意味をもつのか。

種としての動物の生態を紹介することに始まり、ヒトが彼らに向けてきたまなざし(動物観)の諸相、宗教や民間伝承に現れる動物の姿などを解きほぐし、さらに動物を扱う日本の古典文学や西洋文学を縦横に読み解く。そのうえでイーハトーブ世界に登場する動物のキャラクターを横断的に分析して、宮沢賢治が紡ぎ出した独自の動物観を浮き彫りにする。

動物とともに作品世界を旅してイーハトーブ童話のルーツを探る、新しい切り口の賢治文学への招待状。

【目次】
まえがき イーハトーブのキーアニマルたち
第1章 フクロウ――鳥社会の日陰者
第2章 クマ――唯一の対抗者
第3章 キツネ――本能にあらがう嘘つき
第4章 タヌキ――私腹を肥やす横着者
第5章 ネズミ――小さな簒奪者
第6章 アリ――近代社会の代表者
第7章 カエル――迫害される芸術家
第8章 ネコ――世界を泳ぐ自由なもの
あとがき レイヤーとしての動物観

【著者紹介】
神田彩絵 : 1996年、東京都生まれ。東京女子大学大学院人間科学研究科博士前期課程修了。専攻は日本近現代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • Hanna さん

    賢治作品に出てくるキーアニマルたちをもとに追求された研究。キーアニマルとはいうけれど。

  • 左近 さん

    宮沢(宮澤)賢治のイーハトーブ童話集に登場する頻度が高い生物について、その生態や、古代から現代にいたるまでの人類文化史上における位置付け、賢治自身や岩手県内での受け止められ方について述べる。書名や装丁はポップだが、中身は本格的。現代語訳と共に引用される日本の古典のみならず、外国文学についても、日本語訳だけでなく、原文も多く掲載されている。前にも書いたように、賢治は単なる文学者というだけではなく、思想家であり、科学者であり、ハイカラさんでもあり、その根底には岩手という土地の影響があることを実感させられる。

  • マッメ さん

    宮沢賢治の作品であるイーハトーブ童話に出てくる動物たちについて考察している本。フクロウ、クマ、キツネ、タヌキ、ネズミ、アリ、カエル、ネコについて書かれているが、宮沢賢治の作品だけでなく、生態について、絵本、アニメ、ゲーム、海外の作品、古事記、鳥獣戯画、ギリシャ神話、聖書など幅広いジャンルも引用してさまざまな視点で考察していたのがとても面白く斬新だなと思った。タヌキとムジナの関係性やキツネやタヌキの妖力、カエルが虫とされたこと、ネコと性のことなどを日本や海外の歴史や思想と比較して考えるという発想が良かった。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

神田彩絵

1996年、東京都生まれ。東京女子大学大学院人間科学研究科博士前期課程修了。専攻は日本近現代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

プロフィール詳細へ

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品