文物に現れた北朝隋唐の仏教 法藏館文庫

砺波護

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784831826442
ISBN 10 : 4831826448
フォーマット
出版社
発行年月
2023年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
砺波護 ,  
追加情報
:
400p;15

内容詳細

隋唐時代、政治・社会は仏教に対していかに関わり、仏教はどのように変容したのか。先行研究の弱点を衝き、鋭敏な発想と精緻な論証、文物を含む多彩な史料によって、ビビッドに、そしてスリリングに展開される諸論考は、通説を改め、隋唐時代そのもののイメージを刷新する。

目次 : 1(文物に現れた北朝隋唐の仏教/ 天寿国と重興仏法の菩薩天子と/ 魏徴撰の李密墓誌銘―石刻と文集との間)/ 2(法琳の事跡にみる唐初の仏教・道教と国家/ 唐中期の仏教と国家/ 唐代における僧尼拝君親の断行と撤回)/ 3(嵩岳少林寺碑考/ 玄秘塔碑考)

【著者紹介】
砺波護 : 1937年、東大阪市生まれ。八尾高校をへて、60年、京都大学文学部史学科東洋史学専攻卒業。同大学大学院博士課程を了え、京都大学人文科学研究所助手、神戸大学文学部助教授、京都大学人文科学研究所教授、同大学大学院文学研究科教授を歴任し、2001年、停年退官。京都大学名誉教授。その後、大谷大学文学部教授、同大学博物館長を勤める。文学博士。専門は中国の政治・社会・宗教史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • MUNEKAZ さん

    碑文や詔書類の検証から、北朝〜唐代までの仏教受容についての論考を集めた一冊。先行研究の矛盾点を鋭く突く筆致は、ジェントルながら切れ味が鋭く読み応えがある。対立→弾圧→協力を繰り返す王朝との関係からは、「王法」と「仏法」の相容れぬ関係が浮き彫りになる。著者も触れているが、我が国における両者の補完関係・権門体制との対比に、日本と中国との仏教受容の違いが表れているようにも感じたり。

  • すいか さん

    唐代史研究において重要な諸論考を文庫版という形で手軽に入手できるのがうれしい。隋唐期の仏教が、道教儒教との苛烈な相克と、政治との緊張関係を通して、いかに中国社会へ根付いていったか、詔令集や文集、碑文、墓誌銘といった一次史料を綿密に精査して明らかにされていくのは、爽快ですらある。何度でも精読したい。

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