リニア新幹線と南海トラフ巨大地震 「超広域大震災」にどう備えるか 集英社新書

石橋克彦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087211719
ISBN 10 : 4087211711
フォーマット
出版社
発行年月
2021年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
240p;18

内容詳細

政府の地震本部が「30年以内の発生確率が70〜80%」とする南海トラフ巨大地震。
その震源域は広大で、沿岸部のみならず内陸も激しく揺れる。
活断層の密集地帯を走るリニア中央新幹線は無事でいられるだろうか? 
リニアは既存の新幹線より脆弱で、大部分が地下トンネルのため避難は困難をきわめる。
そして、新たな複合災害を誘発する可能性が高い。
地震学の知見に基づき、その危険性を警告する!

【目次】
第1部 リニアは地震に耐えられない
 第一章 リニア中央新幹線とは何か
 第二章 地震危険性を検討しなかったリニア計画
 第三章 活断層が動けばリニアは壊滅する
 第四章 南海トラフ巨大地震から復旧できるか
第2部 ポストコロナのリニアは時代錯誤
 第五章 地球温暖化防止に逆行するリニア新幹線
 第六章 ポストコロナの日本を「超広域複合大震災」が襲う
 第七章 「超広域大震災」にどう備えるか
 第八章 リニア中央新幹線の再考を

【著者プロフィール】
石橋 克彦(いしばし かつひこ)
1944年生まれ。神戸大学名誉教授。東京大学理学部地球物理学科卒業。専門は地震学、歴史地震学。
原子力安全委員会専門委員、国会東京電力福島原子力発電所事故調査委員会委員などを歴任。
著書に『大地動乱の時代──地震学者は警告する』(岩波新書)、『阪神・淡路大震災の教訓』(岩波ブックレット)、『原発震災──警鐘の軌跡』(七つ森書館)、『南海トラフ巨大地震──歴史・科学・社会』(岩波書店)など。

【著者紹介】
石橋克彦 : 1944年生まれ。神戸大学名誉教授。東京大学理学部地球物理学科卒業。専門は地震学、歴史地震学。原子力安全委員会専門委員、国会東京電力福島原子力発電所事故調査委員会委員などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • きみたけ さん

    著者は神戸大学名誉教授で原子力安全委員会専門委員を歴任の石橋克彦先生。活断層の密集地帯を走るリニア中央新幹線の危険性を警告した一冊。驚いたのは計画段階で大地震の対応や活断層の確認をせず進めていたこと。既存新幹線より多くの電力を消費すること、トンネル掘削による環境破壊、大部分が地下トンネルのため避難が困難をきわめるなど、複合災害を誘発する可能性が高いという。かつては次代を担う先端技術ともてはやされていたが、ポストコロナを踏まえ、このまま時代錯誤のリニア新幹線を推し進めるのはちょっと厳しいかなと感じました。

  • coolflat さん

    117頁。リニア運行中の時間帯に南海トラフ地震が発生すると、早期地震警報システムが作動して全列車が緊急停止し、乗客が避難する事になる。その際、何か所かで大きなトラブルが生ずる。さらに甲府盆地、山岳トンネル、名古屋付近、三重県、大阪付近をはじめとするあちこちで、列車や施設に大小の損傷が起きる可能性が高く、重大な被害の発生も否定できない。内陸の大地震と大きく違う点は、被害や故障が広域で同時多発し、システム全体が破綻する事である。しかも情報ネットワークの破断により、個々の列車も地底に孤立したままになりかねない。

  • ちゃま坊 さん

    よく歩く範囲にリニア中央新幹線の非常口の建設現場があり気になっていた。数年前から予定ルートの3〜5km毎に造っている。大深度地下は公共のものだというが、調布の陥没事故や岐阜県のトンネル工事死亡事故などを聞くと不安になる。フクシマ原発事故のように想定外と言われないためにも、最悪の事態は想定しておくべきだ。テレワークの進む時代にリスクの大きい高速移動は不要。

  • 海燕 さん

    著者は半世紀近く前に東海地震説を提唱した地震学者。南海トラフ地震に関する最新の知見を踏まえたリニア中央新幹線の防災対策を期待したが、そうではなかった。著者には「リニアは中止すべき」という一貫した主張があり、地震動による甚大な被害、省エネ社会に逆行する大きな消費電力など、本書でその根拠を並べ立てている。もっともな話とは思うが、今さらリニアを中止とは現実的でなく、どう対処すべきかという方向の議論があるとよかった。多くの科学者は地震名に「巨大」などと冠しないものだが、ここにも著者の姿勢が現れている。

  • 乱読家 護る会支持! さん

    福島原発事故で、国家的企業のリスク管理に対する科学的検討は信用できない事がわかった。 一方で、新型コロナ(武漢熱)で分かったことは、物流さえ動けば、人流が無くても経済は回るということ。 コロナで社会構想が変わってしまった今、 リニアの技術は保持し続けるとして、開業については再考が必要なのかもしれない。

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