悪筆論 一枚の書は何を物語るか-書体と文体

石川九楊

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784875866831
ISBN 10 : 4875866836
フォーマット
出版社
発行年月
2023年11月
日本
追加情報
:
454p;20

内容詳細

川端、三好、久保田、三島、中上、太宰、岡本、松本、谷川、谷崎、中里達11名の近現代の文士達の筆跡の、尋常ならざる謎のような筆蝕(書きぶり)の諸相が、「悪」という一語に表記している。書は文学である―思いもかけない命題に肉迫する石川九楊、最新の書字(筆蝕)論。

目次 : 第1章 妖婉、鬱滞の世界―川端康成『雪国』/ 第2章 「〓(しんにょう)(〓)(ちゃく)」の世界―三好達治『測量船』/ 第3章 あっけらかんの小粒世界―久保田万太郎句集『草の丈』『流萬抄』『流萬抄以後』/ 第4章 虚構の現実化と現実の虚構化―三島由紀夫『憂国』/ 第5章 神話・子宮の森の物語―中上健次『枯木灘』/ 第6章 「啄」から広がる世界―太宰治『人間失格』/ 第7章 終ることなき蠕動運動―岡本かの子『生々流転』/ 第8章 妖にして怪―松本清張『ゼロの焦点』/ 第9章 世界・愛・人間―谷川雁『わが沙漠』/ 第10章 両性具有の―谷崎潤一郎『春琴抄』/ 第11章 死中の生、虚無の中の真実―中里介山『大菩薩峠』/ 附章 書は文学である

【著者紹介】
石川九楊 : 1945年福井県生まれ。京都大学法学部卒業。書家。京都精華大学名誉教授。著書に『書の終焉―近代書史論』(同朋舎出版、サントリー学芸賞受賞)、『近代書史』(名古屋大学出版会、大佛次郎賞受賞)『日本書史』(名古屋大学出版会、毎日出版文化賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • gtn さん

    市ヶ谷の自衛隊駐屯地で一席ぶった後、自死した三島由紀夫。自衛隊が天皇のために決起するなど、自分自身さらさら思っておらず、自ら描いた「切腹自死戯曲」を演じてみせたのみとの著者の想像に同感。それはさておき、三島の書は「習字」の域を出ていない。学校教育に「律義に従った」に過ぎないと著者。時代、書に対する無関心等様々な理由があろう。著者は指摘していないが、三島が官僚出身というのもあるのでは。起案を作成する際、文字を崩さず、楷書体で分かりやすく記述することが求められる。私も公務員の端くれなのでよく分かる。

  • takao さん

    ふむ

  • Go Extreme さん

    妖婉、鬱滞の世界―川端康成『雪国』 しんにょう・ちゃくの世界―三好達治『測量船』 あっけらかんの小粒世界―久保田万太郎句集『草の丈』『流萬抄』『流萬抄以後』 虚構の現実化と現実の虚構化―三島由紀夫『憂国』 神話・子宮の森の物語―中上健次『枯木灘』 「啄」から広がる世界―太宰治『人間失格』 終ることなき蠕動運動―岡本かの子『生々流転』 妖にして怪―松本清張『ゼロの焦点』 世界・愛・人間―谷川雁『わが沙漠』 両性具有の―谷崎潤一郎『春琴抄』 死中の生、虚無の中の真実―中里介山『大菩薩峠』 書は文学である

  • skr-shower さん

    他地区図書館本。拾い読み。”悪”とは個性あふれるか。太宰は息継ぎが多いような。三島は端正な。谷崎は大谷崎って感じ。

  • 神戸山 さん

    昭和の文学者十一人の書(の書きぶり)を俎上に、各人の文学(の核)に迫る九楊さん。今冊も余人を以っては代え難い技芸を発揮して飽きさせない。お見事としか言えない。舌を巻く。 それにしても、だ。映画批評の蓮實センセーといい書の九楊さんといい、正しく本当のことしか言ってないのに、読後 気持ちよく癒やされないのは徳のなさか。(いえなに 心根の卑しい読書子一人だけなのかも....…知らんけど)

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人物・団体紹介

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石川九楊

1945年福井県生まれ。京都大学法学部卒業。京都精華大学教授、文字文明研究所所長を経て、同大名誉教授。1990年発刊の『書の終焉 近代書史論』(同朋舎出版)でサントリー学芸賞を受賞。2002年『日本書史』(名古屋大学出版会)で毎日出版文化賞、2009年『近代書史』(名古屋大学出版会)で大佛次郎賞を受

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