砂漠の影絵

石井光太

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784334911355
ISBN 10 : 4334911358
フォーマット
出版社
発行年月
2016年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
465p;20

内容詳細

2004年、イラク・ファルージャ。“首切りアリ”率いるイスラーム武装組織「イラク聖戦旅団」に5人の日本人が拉致された。アリたちの要求は、自衛隊のイラクからの即時撤退。しかし日本政府はこの要求を突っぱねる。日本国内では、人質の「自己責任論」が巻き起こり、処刑の期日は刻一刻と迫ってくる…テロリスト集団、彼らはいったい何を考え、何を目的にこのような組織となったのか?日本人被害者、テロリストの両方の立場から描かれる、現実にギリギリまで肉迫したストーリー。闇に包まれた身代金交渉の実態や、イスラーム過激派組織の内情、テロリスト一人ひとりの実人生、そして戦争から遠く離れた私たち日本人の生き様が、鮮明に炙り出される!戦争とは、家族とは、命とは何か―最強度の覚悟をもって読むべき、著者渾身の傑作長編小説。

【著者紹介】
石井光太 : 1977年、東京生まれ。国内外の貧困、戦争、災害、事件などをテーマに執筆活動を行う。アジアの障碍者や物乞いを追ったルポルタージュ『物乞う仏陀』でデビュー。『絶対貧困』『レンタルチャイルド』『遺体』『浮浪児1945―』『「鬼畜」の家〜わが子を殺す親たち』など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • yoshida さん

    イラクの日本人人質事件を題材にした作品。邦人救出に国家が全力を尽くすのは、国家の責務だろう。だが、国家の警告を無視、もしくは軽視して渡航する邦人は軽率だろう。ジャーナリストやNGOには特に疑問符が付く。作中ではイスラエル建国による中東の混乱、米国の傲慢と横暴が描かれる。中東でもアジアでもアフリカでも、近隣諸国に火種を残した欧米の過去の植民地支配。火種から紛争となり武器を輸出し利益を得る欧米諸国。これは悪魔の諸行だろう。作品では素朴に平和を求める武装組織のトップの考えが印象に残る。平和の尊さを実感した作品。

  • ゆみねこ さん

    イラクでイスラム過激派に拉致された日本人5人。過激派の要求は、自衛隊のイラクからの即時撤退。日本政府との交渉は決裂、処刑の日時は迫る。武装組織の内部分裂、日本で待つ家族たち。人質5人の事情。どういう結末が待っているのか、一気に読み切りました。事故責任論・・・作られた世論?平和ボケの日本人、考えさせられる1冊です。

  • くろにゃんこ さん

    ノンフィクション作家の石井さんが書いた小説。やりきれなさでいっぱいでどうレビューしていいか分からない。イラクで5人の日本人が拉致され、凄惨な人質殺害。人質の一人の優樹、助けようと動く奈々、拉致したイラク聖戦旅団のアリと三人三様で綴られているのでより状況が分かりやすい。なんといってもアリが真から望んでいる「戦いや憎しみのない全ての人が安心して日々を送れる世界」これは世界共通の願いではないのか。現在も行われている戦い。アメリカの動き、日本の位置づけ、何が正しいのか分からなくなりました。

  • 万葉語り さん

    5人の日本人がイラク聖戦旅団に拉致されてから解放までの物語。まるでノンフィクションを読んでいるようだった。最後にクサイと橋本優樹が思いを語り合う場面、海男の遺書。思いがすべて行動に反映されるわけではない世界で、自分の思う正義を貫くためにあがきもがき続けるのが生きるということなのかと思った。大国や大企業に対する批判的なまなざしを感じさせる作品だった。重く心に突き刺さる。2017-44

  • ひらちゃん さん

    当時の風潮は確かに自己責任だった。イラク人質事件。テロに決して屈しないと、政府は自衛隊撤廃を突っぱね強い意志を表明した。どちらにも正義があり、ただただ辛い現実。最後は生身の人なんだよね。個人同士なら平和を語れるのに。最後にこれでもかと転じて残った者にも大きな傷が残った。個人だけでなく国も組織も一つになれたら。そして当時の風潮を疑いもせずにいた自分が情けない。

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人物・団体紹介

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石井光太

1977年東京都生まれ。2005年にアジア諸国の障害者や物乞いをルポした『物乞う仏陀』でデビュー。ノンフィクションを中心に、小説や児童書など幅広く執筆活動を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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