「鬼畜」の家 わが子を殺す親たち 新潮文庫

石井光太

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101325385
ISBN 10 : 4101325383
フォーマット
出版社
発行年月
2019年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
342p;16

内容詳細

使用済みのオムツが悪臭を放ち、床には虫が湧く。暗く寒い部屋に監禁され食事は与えられず、それでもなお親の愛を信じていた5歳の男児は、一人息絶え、ミイラ化した。極めて身勝手な理由でわが子を手にかける親たち。彼らは一様に口を揃える。「愛していたけど、殺した」。ただし「私なりに」。親の生育歴を遡ることで見えてきた真実とは。家庭という密室で殺される子供たちを追う衝撃のルポ。

目次 : Case1 厚木市幼児餓死白骨化事件(地獄絵図と化したアパート/ 親子三人/ 夫婦喧嘩 ほか)/ Case2 下田市嬰児連続殺害事件(伊豆半島の南/ 母子一族/ 結婚 ほか)/ Case3 足立区ウサギ用ケージ監禁虐待死事件(荒川/ 裁判―二〇一四年/ 家族の肖像 ほか)

【著者紹介】
石井光太 : 1977(昭和52)年、東京生れ。日本大学芸術学部文芸学科卒業。国内外の文化、歴史、医療などをテーマに取材、執筆活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • H!deking さん

    つれぇ。これはマジでつれぇ。これは読まなきゃ良かった。いや読んで良かった。現実は小説より奇なりなんてことをよく言うけど、これが現実なら本当にやり切れない。俺みたいなダメ人間でさえ、子ども出来たらちゃんと真面目に頑張ってるのに、こいつら本当にクズ。いやこいつら育てた親もクズ。ここで殺された子どもたちなんとか助けられなかったんだろうかって思うけど、その閉ざされた価値観の中ではハッピーだったのかな。もうやり切れなさすぎて、久しぶりに本当に嫌な気持ちになる読書時間でした。これは読まない方が良い。いや、絶対読んで!

  • ゆいまある さん

    我が子を殺した親3組を追うルポ。目張りした部屋で息子を監禁、餓死させた運転手。産んだ子を次々殺して自宅に隠した母。そして息子を兎のケージに閉じ込めて殺した両親。彼等は「ケーキの切れない非行少年」である。育児のイメージが曖昧だったり対処能力が低過ぎたり。ピルさえちゃんと飲めない人に産科医はIUDを勧めてくれなかったんだろうか。本人が拒否したんだろうか。彼等が知的障害かは別として、育てられない人が産む数をゼロにはできない。育児を親だけの責任にせず地域で育てる工夫が必要なんだろうけど、凄く難しい。悩む。

  • ちゃとら さん

    ノンフィクション作家の石井光太さん。厚木市の白骨で発見された幼児、下田市で発見された複数の嬰児死体。そして足立区で発見されたゲージに入れられ虐待死した幼児事件を取り上げている。これを読むと、人間も動物と同じで生殖本能はあるが、子育て本能は欠如しているようだ。親の都合で暗い部屋に監禁し餓死、白骨化してから発見された事件は痛ましすぎて絶句。この3件の事件は共通して、親世代からの連鎖、貧困、汚部屋、子沢山。目立たないタイプだった母親の奔放な性生活。児童扶養手当を取り合う生活。裁判の判決が軽すぎると思った。

  • JKD さん

    最悪な親によるずさんな育児の末路。劣悪な家庭環境で育ってしまい、一般的な倫理観や価値観を逸したままその場しのぎで済ませる幼稚な夫婦。自分本位にペットや虫、いや玩具と同じ扱いで、飽きれば捨てる異常さ。救われる道すら理解できないまま最悪の事態に発展する。 あまりにも悲惨な事実に溜め息が止まらない。ほんと、息が詰まる。

  • イトノコ さん

    先月の10歳女子の虐待死事件をはじめ、凄惨さに目を覆いたくなる虐待事件は枚挙に暇がない。本書は、その中でも特にセンセーショナルな3つの事件のルポ。いずれの事件も、貧困・低学歴・劣悪な家庭環境といった歪みが生物濃縮のように増幅されていき、それが最も弱い子供に向けられた結果起きていた。良くない考えかもしれないが、もし仮に被害者の子供達が生き残っていたとしても、この血族にはいずれ同様の事件が起きていたのではないかと考えてしまう。負の連鎖をどこかで断ち切らなければならないが、それも容易ではないのだろう。

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人物・団体紹介

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石井光太

1977年東京都生まれ。教育現場をはじめ、国内外の貧困、災害、事件などをテーマに取材・執筆活動を行うノンフィクション作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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