日本美術の核心 周辺文化が生んだオリジナリティ ちくま新書

矢島新

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480074607
ISBN 10 : 4480074600
フォーマット
出版社
発行年月
2022年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
矢島新 ,  
追加情報
:
296p;18

内容詳細

西欧や中国の美術はいわゆるファインアート、権力者による威圧的な造形を主流としているが、日本美術は違う。例えば鳥獣戯画や伊藤若冲の作品のように、遊び心にあふれ見る者を楽しませる造形によって鮮烈に彩られ、「真実」よりも「美しさ」を追求し発展してきた。「わび」「素朴さ」「デザイン性」「文字との融合」「多様性の競演」…世界に類のないそのオリジナリティを、本書では縦横無尽に読み解いていく。世界の周辺文化のトップランナーとしての日本美術の唯一無二性を解析する一冊。

目次 : 第1章 入ってきたもの・出ていったもの/ 第2章 デザインへの傾斜/ 第3章 そこにあるのは「美」か、「真理」か/ 第4章 教養があってこそ味わえる/ 第5章 文字と絵の幸福なコラボレーション/ 第6章 素朴を愛する/ 第7章 わびの革命/ 第8章 庶民ファーストなアート/ 第9章 多様なスタイルの競演/ 第10章 周辺のオリジナリティ

【著者紹介】
矢島新 : 1960年、長野県生まれ。跡見学園女子大学教授。専攻は日本美術史。東京大学大学院博士課程中途退学(辻惟雄氏に師事)。渋谷区立松涛美術館学芸員を経て現職。近世の宗教美術という、過去の美術史であまり論じられてこなかった領域を早くから開拓してきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • フク さん

    #読了 日本美術の特徴的な要素について解説。 リアルを追求するよりも、見た目の良さや分かりやすさを優先したという指摘にスッキリ。 美術品の写真は全てモノクロなので、現物を見に行きたい。特に加藤信清の文字絵は凄まじかったので網膜に焼き付けたい。 図書館

  • 森 さん

    ちょっと、理解出来ないですね、野心的な内容だと思けど…、はじめに、に全てが書いてあり、本編は肉付けです。1〜3章が、広敷を広げ過ぎの感じです。4章からは少しわからないでもない。なんだろうコトバの定義が気になるし、見方だけでの議論はうんざりです、少し期待しただけに残念です。

  • はちめ さん

    日本美術の特徴を西洋のファインアートと対象的なところに求めて整理した著作。ファインアートとは、大衆芸術に対する純粋芸術とか、美しさを楽しむ技術に対する真理を求める技術といった意味合いで使われている。新書の中に幅広い日本美術を押し込んでいるため、ほとんどの図版が小さく白黒であるが、膨大な数の図版が掲載されているのでイメージが湧きやすい。やはり見たことがない美術品について言葉で語られても解らないので、本書は新しい視点もあるとともに日本美術の入門書として優れている。☆☆☆☆★

  • なをみん さん

    なかなか思い切ったタイトルだけど「日本の素朴絵 」や「ゆるカワ日本美術史」の著者なので、主にそんな方向性の話。個人的には「確かに。」と思うけど、海外の話題を含めて基礎的な前提知識が確認できて良かったです。青木村修那羅の石仏・石神は、もっと評価されても良いと思います。素朴でゆるくて圧倒的で良いですよ。

  • bijutsushitan さん

    西欧と中国という世界史的な覇権国家と周縁国家である日本という図式を、そのまま権威的なファインアートと民衆的なサブカルやポップカルチャーという構図にあてはめて日本美術のオリジナリティーを説く。覇権国家足り得ない軟弱な国であることを日本美術をもとに論証しているかのようでもある。そして数ある周縁国家のなかで日本がトップランナーであるという評価軸を新たに設定することで国家の面目を保とうという発想が著者のオリジナルな部分だろうか(師匠の辻惟雄の影響下にあることが再三強調される)。

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