海と十字架 皆川博子コレクション

皆川博子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784882934448
ISBN 10 : 4882934442
フォーマット
出版社
発行年月
2013年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
525p;20

内容詳細

2人の少年を通して殉教者の姿を描き尽くした表題作、長篇「炎のように鳥のように」ほか短篇4本を収録。

【著者紹介】
皆川博子 : 1930年、京城生まれ。東京女子大学外国語科中退。72年、児童向け長篇『海と十字架』でデビュー。73年6月「アルカディアの夏」により第20回小説現代新人賞を受賞後は、ミステリー、幻想、時代小説など幅広いジャンルで活躍中。『壁―旅芝居殺人事件』で第38回日本推理作家協会協会賞(85年)、「恋紅」で第95回直木賞(86年)、「薔薇忌」で第3回柴田錬三郎賞(90年)、「死の泉」で第32回吉川英治文学賞(98年)。「開かせていただき光栄です」で第12回本格ミステリ大賞(2012年)、第16回日本ミステリー文学大学賞を受賞(2013年)

日下三蔵 : 1968年、神奈川県生まれ。出版芸術社勤務を経て、SF・ミステリ評論家、フリー編集者として活動。編著『天城一の密室犯罪学教程』(日本評論社)は第5回本格ミステリ大賞(評論・研究部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ケイ さん

    全集の中で読みたかったのは『炎のように鳥のように』〜草壁の王子、壬申の乱のときを中心に。よく知らない時代のことが、この作品を通じてぼんやりと見えてきた。のちの持統天皇となる女の強さ、無情さ。最初の『海と十字架』〜キリシタンの悲劇、熊本、マカオ、津軽。その他、短編4つ。

  • mii22. さん

    皆川さんのデビュー作「海と十字架」を含む児童書として書かれた作品を集めた一冊。児童書といえども容赦ない残酷さや、イキイキと描かれた人物像は大人の読者をも魅了する。隠れキリシタンを題材とした「海と十字架」の伊太とマチアス、壬申の乱を題材とした「炎のように鳥のように」の草壁皇子と小鹿のように歴史の流れのなかで自分の思いどうりに生きることを許されない少年たちの心の葛藤が見事に表現されていて、読者をやりきれない思いにさせる。⇒

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    表題作と「コンクリ虫」は既読。印象深かったのは壬申の乱から大津皇子の斬首までの時代を描いた「炎のように鳥のように」。民に村を炎で焼き払うことを悠然と命令し、厳しい律令体制を構築していく中で青白い炎のようになっていく天武天皇に対し、冷酷な自信をつけていく持統天皇の姿が眼裏に冴え冴えと映ります。草壁皇子の進言で奴から正丁に戻れるチャンスを「飼われた獣になりたくない」という理由で断った小鹿の生き辛いけど凛とした意志が眩しい分、草壁皇子は優しい故にその優しさが猛毒と成り得るのが分からなかったのが虚しい。

  • ぐうぐう さん

    第一期完結となる、この5巻には、皆川博子の実質的なデビュー作である『海と十字架』をはじめ、ジュニア向けの作品が収録されている。とはいえ皆川は、子供相手とて、まるで容赦がない。主題といい、素材といい、描写といい、子供向けという理由での遠慮がないのだ。ゆえに、非情で、残酷で、シビアな展開が当たり前に登場する。しかしそれは皆川が、子供という読者を信頼しているからなのだろう。逆に言えば、子供向けだからということで起こる油断を相当警戒している。(つづく)

  • 吉野ヶ里 さん

    コレクション5巻目は、児童書分野での仕事。使われている単語と男女関係の描写に配慮がなされているため、読みやすい。辞書がほとんどいらなかった。「海と十字架」殉教者の小説。「夏至祭の果てに」の児童書版って感じ。本来は人を生かすためにあった宗教が、文化の対立によって人を殺すことの切なさがある。現場の人間には悪気がない分、たちが悪い。「炎のように鳥のように」壬申の乱の前後を、草壁王子と名もなき人々にスポットを当てて描く傑作。戦争の陰で消費者されてしまうものを追いかける構造になっている。純粋にエキサイティングです。

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人物・団体紹介

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皆川博子

昭和4年(1929年)、京城に生まれる。1972年、少年向け時代小説『海と十字架』でデビュー。1973年、「アルカディアの夏」で第二〇回小説現代新人賞を受賞して本格的に活動を開始。推理小説、幻想小説、時代小説、西洋歴史小説の各ジャンルを横断して多彩な作品を数多く発表している。日本推理作家協会賞、直木

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