カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』を読む ケアからホロコーストまで

田尻茂樹

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784801003552
ISBN 10 : 4801003559
フォーマット
出版社
発行年月
2018年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
312p;20

内容詳細

クローンをめぐる倫理の問題から、「信用できない語り」などの小説技法、介護問題や「女同士の絆」といった現代的なテーマ、さらには映画やテレビドラマなど翻案作品にまで射程を広げ、作者の最高傑作『わたしを離さないで』だけを徹底的に読み込む最新/最深の成果。

目次 : 1(生に形態を与える―クローニングと人間についての物語をめぐる期待/ 気づかいをもって書く―カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』/ 薄情ではいけない―『わたしを離さないで』における凡庸さと身近なもの/ 公共の秘密/ 時間を操作する―『わたしを離さないで』)/ 2(看る/看られることの不安―高齢者介護小説として読む『わたしを離さないで』/ 『わたしを離さないで』における女同士の絆/ 「羨む者たち」の共同体―『わたしを離さないで』における嫉妬、羨望、愛/ 『わたしを離さないで』に描かれる記憶の記念物の手触りをめぐる考察/ 『わたしを離さないで』におけるリベラル・ヒューマニズム批判 ほか)/ 付録 イシグロはどのように書いているか―イシグロのアーカイブ調査から分かること

【著者紹介】
田尻芳樹 : 1964年生まれ。東京大学教授(イギリス文学)

三村尚央 : 1974年生まれ。千葉工業大学准教授(イギリス文学、記憶研究(Memory Studies))(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • kasim さん

    読み応えのある学術論文集。第1部は著名な海外の論文5本の訳出、第2部は国内研究者の書下ろし8本。「クローンはなぜ逃げないのか」という問いが繰り返し現れ、森川論文ではブルデューのハビトゥスやドクサという概念で説明される。あの環境で育って逃げようと思えるはずがないというのは私には自明で、難解な術語で考えようとも思わなかったが、それをクローンが「完全な人間」でない証拠、と考える読者までいるそうだ。そんな人に対して説明が必要なら便利な概念だろう。

  • Nobody1 さん

    アン・ホワイトヘッドと田尻芳樹の論考が面白かった。一つの作品が重層的であることを教えてくれる良いお手本になる。アーカイブ研究にも言及あり。

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