風よ、万里を翔けよ 中公文庫

田中芳樹

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784122062344
ISBN 10 : 4122062349
フォーマット
出版社
発行年月
2016年03月
日本
追加情報
:
371p;16

内容詳細

隋の煬帝の御代、帝は百万の大軍を率いて高句麗遠征へ向かった。花家の娘・木蘭は、老病の父に代わり男装で従軍。巧みな剣技で頭角を顕わし、部将へと登用されてゆく。だが、煬帝の圧政に各地で叛乱が頻発。政事の乱れに心を痛めつつも賊軍討伐に武勲をたてる木蘭だったが…。唐王朝へと移りゆく激動の時代に、落日の大隋帝国を支え勇戦した伝説の美少女を描く中国歴史長篇。

【著者紹介】
田中芳樹 : 1952年10月、熊本県生まれ。学習院大学大学院博士課程(国文学)修了。88年に『銀河英雄伝説』で星雲賞(日本長編部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • future4227 さん

    田中芳樹さんが中国歴史小説を手掛けた最初の作品。題名からは内容が推測しにくいけれど、実はムーランを主人公とする話。ただ、ディズニー版の『ムーラン』のように、歴史的背景はさておき、純粋にムーランの大活劇を楽しむというのとはちょっと違う。どちらかというと隋朝の滅び行く様を描いたガチな歴史小説という印象が強い。中でもキラリと光る人物は張須陀。無名の地方行政官からいきなり南方面軍の司令官に大抜擢され、無敗将軍として名を馳せる。その配下として無類の強さを発揮するムーラン。官軍なのにハッピーエンドで良かった。

  • ひなきち さん

    ずっと読みたかった本。期待通り、とっても面白かった〜(^^)v男装の麗人木蘭の勇ましさにうっとりしつつ、隋という巨大帝国の栄衰を知ることができた。風景描写からしてスケールが違う。私の意識はすっかり中国古代の土地に、トリップしていた。史実はいろいろあるみたいだが、清々しいラストを含め、素晴らしいエンタメ小説で、楽しい読書だった!映画「ムーラン」もまた観たい。

  • フミ さん

    表紙の男装の女剣士「花木蘭(ファ・ムーラン)」で、上品なものを期待してしまうと残念な作品かもしれませんが、「隋の煬帝(ようだい)と隋王朝の衰退」「隋唐初期の反乱鎮圧部隊・河南討捕軍」に重点を置ける人には、物凄く面白い作品だと思います。田中先生の「この人物に注目!面白いよ!」という魅せ方が上手く、グイグイと読ませて貰えました。 隋唐の戦乱の途中で物語が終わってしまったり、「隋王朝の側」に視点が偏っていたりする作品ですが、他の作家様の「隋唐モノ」と並行して読むと、どっぷりと世界にハマれると思います。

  • 虚と紅羽 さん

    隋王朝の歴史小説じゃないか。中華は感じが多いし似たような名前が多くて苦手意識を持ちつつ、しかし題材が花木蘭ということで苦戦しながらも読了。 栄華を極めた時からたった七年の月日で滅びを迎える動乱の隋を、正しく一陣の風の如く駆け抜けた木蘭の生き様よ。表紙がこれなんだからもう少し木蘭の割合増やしてくれていいんですよ。 本来の史実がどうであれ、これは人気の民話にもなりますよ。ディズニー?知らない子ですね…………。唯一映像でまともに見た事のあるディズニーなんだがね。こっちの方が好き。

  • ぽてちゅう さん

    あれれっ⁈表紙見て男装の麗人が颯爽と戦うお話しと思いきや、中国歴史小説・・。アンマッチでしょ、これ。しかしながら、隋唐の歴史を丹念に調べ上げて書いたであろう内容になっています。見晴るかす風景の描写、情け容赦ない戦闘シーンの臨場感、脇を固めるタイプの違うクールな武官、ふとした拍子にみせる女心など、緩急をつけた書きっぷりはさすが。でも!木蘭のストーリーをもっと読みたかったよ。

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人物・団体紹介

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田中芳樹

1952年熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。1978年『緑の草原に…』で第3回幻影城新人賞を受賞しデビュー。1988年『銀河英雄伝説』で第19回星雲賞、2006年『ラインの虜囚』で第22回うつのみやこども賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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