田中小実昌ベスト・エッセイ ちくま文庫

田中小実昌

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480434890
ISBN 10 : 4480434895
フォーマット
出版社
発行年月
2017年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
384p;15

内容詳細

牧師の家に生まれ、戦争では死にかけ、東大に入学しながらストリップ劇場に転がり込んだ男、田中小実昌、通称コミさん。香具師をやったり、米軍基地で働いたりしながら翻訳や創作を始め、いつの間にか直木賞作家に…?!そんなコミさんの、人に優しく「物語」に厳しいエッセイを精選。入門編にして決定版!コミさんの「目」は、今も輝きを失っていない。

目次 : 1(ひと/ おんな/ 旅/ 映画/ コトバ)/ 2(勤労奉仕から動員へ/ 父と特高/ ハミだした両親/ 濃いインキの手紙/ 昭和19年…(抄)/ G線上のアリア(抄)/ 張っちゃいけない親父の頭/ やくざアルバイト/ 横田基地のバンブダンプ/ 不動産屋、そして医学研究所/ 葬式はしない)

【著者紹介】
田中小実昌 : 1925年東京生まれ。東京大学文学部哲学科中退。バーテン、香具師などを転々とする。J.H.チェイス、R.チャンドラー、C.ブラウンの名訳で知られる。「浪曲師朝日丸の話」「ミミのこと」で第81回直木賞、『ポロポロ』で第15回谷崎潤一郎賞を受賞。2000年2月アメリカで客死

大庭萱朗 : 1962年北海道生まれ。出版社勤務を経て、文芸評論家・フリー編集者として活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • じいじ さん

    田中小実昌は本名だそうだ。初っ端から面白すぎる。或る日、書き上げたはずの55枚の小説原稿が見つからない。奥さんがチリ紙交換に出してしまったらしい。「いい小説だったの?」と、奥さんの一言は、泣くに泣けない、笑えない話である。ご自身を「ボクはエロ小説を書く、スケベなオジイとして世間にとおっている、いいかげんな男だ」と謙遜されるが、意外とシャイな人だと思う。テレビでしかお逢いしたことがないが、読み終えて人柄がよく分かりました。気取らない媚びない、そして勉強家な人だと確信した。つぎは小実さんの小説を読んでみたい。

  • kinkin さん

    自分のこと、旅のこと、映画やコトバのこと。私は著者の田中小実昌さんは大のファン。ずっとむかしに読んだ「ポロポロ」や「自動巻き時計の一日」に書かれていたような日常が淡々とこの本のエッセイにも書かれている。戦争の体験も悲惨なところを目にしたり体験したりしているのだけどそこもコミさんらしく描いてある。翻訳あれこれというエッセイの中に翻訳は裏切り行為ということがあったり戦時中の体験談、香具師の口上やストリッパーとの交友なども楽しめる充実した一冊だ。再読したいな

  • 阿部義彦 さん

    コミさんの文章を初めて読みました。戦争のドサクサから、東大に入るも、香具師、バーテン、ストリップ劇場、米軍基地で働いて、通訳や翻訳を必要に応じてやっていたのが幸いして、いつの間にやら直木賞作家になりました。生い立ちから、いかがわしい交友関係、そして友の死、父母の事まで、文庫オリジナルで早わかりでした。形容のしかたから高学歴なのはわかる人には分かるけど、とにかく飾らない優しい人だったのだなあ、と思いました。

  • まこみや さん

    再読

  • 駄目男 さん

    この人の本はある面読みにくい。本人の弁によれば漢字を知らないと言っているが、確かにかなが多い。の割には難しいことを平気でのたまう。それもそのはず東京大学文学部哲学科中退というからよく解らない。彼は、「哲学こそは、真に普遍的な、真理のうちでも真理的な真理を語るもの、なんてふつうおもわれているようだけど、じつは、小説を読むのとおなじように、哲学の本も読んでいいんじゃないか、とぼくはおもいだした」と言うが、私には苦手な哲学を小説のようには読めない。この人のエッセイの面白さは多くの職業経験と酒、旅、

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人物・団体紹介

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田中小実昌

1925年、東京生まれ。小説家・翻訳家。東京大学文学部哲学科中退。79年、「浪曲師朝日丸の話」「ミミのこと」で直木賞を、『ポロポロ』で谷崎潤一郎賞を受賞。2000年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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