枯れるように死にたい 「老衰死」ができないわけ 新潮文庫

田中奈保美

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101392516
ISBN 10 : 410139251X
フォーマット
出版社
発行年月
2014年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
307p;16

内容詳細

人には寿命がある。かつて自力で食べられなくなったお年寄りは、老衰で亡くなるのが自然だった。医療技術が進歩した現在、終末期の高齢者は病院へ送られ、鼻や胃に通した管から人工的に栄養を補給されて生き長らえる。だが、延命治療による長生きは本当に幸せなのだろうか。著者自らが姑を看取るまでの記録と、多数の老人施設や家族への取材から「人間らしい最期」のあり方を探る。

目次 : プロローグ 姑、倒れる/ 第1章 初めての老人福祉施設/ 第2章 特別養護老人ホームでの看取り/ 第3章 親のターミナル(終末期)と親孝行/ 第4章 「胃ろう」で生きるとは/ 第5章 胃ろうを中止するのは「殺人」というけれど/ 第6章 ぬくもりだけでいい、生きていてほしい/ 第7章 リビングウィルと尊厳ある死について/ エピローグ 姑の退院、そして自宅での最期

【著者紹介】
田中奈保美 : 1950(昭和25)年生れ。横浜国立大学卒業後、コンピュータープログラマーとして会社勤務。のちフリーライターとして独立。女性誌をはじめ、新聞、PR誌で人物インタビュー、旅行、外食、医療などの分野で幅広く活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 大島ちかり さん

    若い医師と意見が合わないからと批判するのはやめてほしかった。なかなか夫が医師で親が隣に住んでいて、お手伝いさんを雇えるなんて恵まれた環境できないのだから。もちろん延命は反対だし、枯れるように死にたい。そういう選択がすべての人にできる世の中になることを期待します。

  • yuji さん

    終末期を迎えたあとは人間の尊厳を保ったまま静かに死を迎えたい。そう思わせる本だ。現代の日本では死があまりにも希薄で病院で死ぬことが普通になっている。医師も1秒でも長く生かすことを使命と考えている。人は食べられなくなったら医師の仕事は終わりそれ以降は牧師の仕事になるという欧州の考え方に宗教が根付いていることがわかる。最後は科学でも医療でもなく宗教が支えになるのだ。胃ろうによる栄養補給選択をすると補給停止は死を意味する。医師がその宣告をすると家族は選択できなくなる。残酷だ。だから胃ろうはせずに死を迎えたい。

  • Kunio Hanaoka さん

    まだまだお若い方も、親がご存命の方も是非一読をお勧めする。実は病院で最期を看取るのは、苦しませてから死ぬことなんだということがわかる。著者の夫君は医師だけに、エビデンスもある。医師には助けるという医師の天命があるのは分かるが、家族と医師が意見がまとまるのも実は難しいのだということも理解できる。

  • coldsurgeon さん

    人には寿命がある。死の断片的イメージばかりが先行して、死そのものについて確かな知識も実感もないまま、日本人は現代を生きている。死とは死そのものというより、死に方の問題である。見方を変えるなら、自分の最期の生き方をどうするかという生き方の問題だともいえる。人間の死には、四つの側面「心理的な死」「社会的な死」「文化的な死」「肉体的な死」がある。それらを考慮して、高齢者の看取りを考えなくてはいけない。その看取りに大切なことは、家族の愛情と覚悟であり、医療・介護サービスに丸投げすることではない。

  • Ryoko さん

    心から共感できた。身内が今、寝たきりで経鼻栄養で生き長らえている状態。動けず意思を伝える事もできない。自力で食べる事ができなくなった時、医師に栄養を与えることは止めてほしいと伝えたら「それは餓死させることになるから出来ない」と強い口調で言われた。この本にも書いてあったが寝たきりで動けない意思の疎通が出来ないまま生きていく事を誰が望むのだろう?自分がその立場になった時も胃ろう、経鼻栄養を望むだろうか?自然死させてほしいと思わないのか、疑問。なんでも生かす医療をしている医師にぜひ読んでほしい本

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