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11人の考える日本人 文春新書

Katayama, Morihide

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784166613977
ISBN 10 : 4166613979
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2023
Japan

Content Description

迫り来る西洋近代の脅威。日本はいかにして自分を保てるのか?これは現代も変わらない、この国が抱える難問だろう。幕末を生きた吉田松陰、福沢諭吉から、昭和の戦争に直面した小林、西田、丸山まで、「考える日本人」の思想と生き方に学ぶ。

目次 : 吉田松陰―尊王と軍事リアリズム/ 福沢諭吉―今も古びない「お金の思想」/ 岡倉天心―エリート官僚が発見した「アジア」/ 北一輝―未完の超進化論/ 美濃部達吉―大正デモクラシーとしての天皇機関説/ 和辻哲郎―ポスト「坂の上の雲」時代の教養主義/ 河上肇―「人間性」にこだわった社会主義者/ 小林秀雄―天才的保守主義/ 柳田國男―「飢え」に耐えるための民俗学/ 西田幾多郎―この世界のすべてに意味はある/ 丸山眞男―戦後民主主義の「創始者」として

【著者紹介】
片山 杜秀 : 思想史研究者、慶應義塾大学教授。1963年宮城県生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • パトラッシュ

    極東の日本は政治経済のみならず宗教、文化まで世界の様々な思想の終着点だった。外国の脅威を前に独立を守れるか苦悩し、貧困と戦争下で生き方に迷い、それまでの正義がすべて悪とされた占領を経験するなどカオスの時代にあって明日を信じられる思想はあるのか。登場する11人は教育、金、デモクラシー、歴史などで一定の方向性を示し、各分野の先駆者と呼ばれた。しかしアメリカ独立戦争やフランス革命など、国家方針を左右する程でないのは明らかだ。明記されていないが、日本にはそうした巨大な運動を指導する思想はなかったというのが結論か。

  • trazom

    吉田松陰/福沢諭吉/岡倉天心/北一輝/美濃部達吉/和辻哲郎/河上肇/小林秀雄/柳田國男/西田幾多郎/丸山眞男が登場。それぞれが一冊の本になるような偉人11人だから、内容は駆け足にならざるを得ない。でも、多少強引だけれど、キーワードを明確にしての切れ味鋭い解説は爽快である。福沢諭吉は「お金」、北一輝と「進化論」、和辻哲郎の「間柄」、河上肇の「人間性」、柳田國男の「貧困」など、片山先生独特の切り口から、人物の本質が見えてくる。殆どの人が尊敬を込めて語られる中で、小林秀雄さんに対するビミョーな記述が面白い…。

  • skunk_c

    元々文藝春秋主催の90分の講座の内容をまとめたものだそうで、タイトルに上がる人物の他、福沢諭吉、岡倉天心、北一輝、美濃部達吉、和辻哲郎、河上肇、小林秀雄、柳田國男、西田幾多郎の各氏を取り上げている。思想全体の紹介というよりは時代との関連性でその一部を紹介するといった印象なので、思想ダイジェストを期待すると違う感じ。ただ相互の思想の関連や違い、周辺の人々にも言及されており、通して読むと幕末〜戦後の思想史的変遷がおぼろげだが見えてくる。そこには欧米近代の受容と「日本的」なものの相克が各人ユニークに現れている。

  • tamami

    幕末の吉田松陰から戦後の丸山真男まで、思想家と呼ばれる人物を取り上げ、それぞれの思想の寄って来たる所とその後の生き方を端的に記す。哲学、政治、経済、民俗学、社会主義等々、広い領域に渉る人物を発掘することで、戦前における思想界の流れやそれぞれの思想家の生き方の根っこにあるものに触れる思いがした。取りわけ、柳田國男や西田幾多郎など、膨大な著作の中から最重要と思えるものが示されていて、その根幹を大づかみに捉えることができ、二人の考えを自分の言葉で語る糸口をもらえたように思う。ですます体の記述は平明で分かり易い。

  • 1.3manen

    H図書館より。吉田松陰:農民でもどんな階級でも兵隊にする。教育があれば兵隊になれる。人間の力を信じているところが、松陰の近代性(27頁)。正しい英語の発音:札幌農学校からは内村鑑三、新渡戸稲造。それぞれ英語で書かれた。自らの思想を岡倉天心含め、英語で発表することが自然のものとして身についていた(57頁)。福沢諭吉は政治から天皇が独立するために皇室財産を持つべきだと主張。逆に、北一輝は天皇の無私を理想とする。互いの犠牲になって北一輝の国家改造のプランができた(89−90頁)。イェリネクから学んだ美濃部達吉:

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