見果てぬ日本 司馬遼太郎・小津安二郎・小松左京の挑戦

片山 杜秀

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784103397113
ISBN 10 : 410339711X
フォーマット
出版社
発行年月
2015年11月
日本
追加情報
:
354p;20

内容詳細

巨匠たちの方法論を通して、この国の「過去・現在・未来」のかたちを解き明かす。

目次 : 第1部 この国に真の終末観を…小松左京・未来への総力戦(「万博病」に取り憑かれた頃/ 『未来の世界』が描きだした至福/ 戦後産業文明の司祭として ほか)/ 第2部 島国の超克、漂泊者の夢…司馬遼太郎・過去へのロマン(騎馬民族の世界、農耕民族の世界/ 教条主義者より自由な放浪者として/ 日本が嫌いな歴史家の「遠いまなざし」 ほか)/ 第3部 持たざる国の省力法…小津安二郎・現在との持久戦(「雲をつかむような、棒杭を抱いているような」人間/ 銃後の黒澤と前線の小津のあいだの深い河/ 典型的「ぬうぼう」、笠智衆を選んだ理由 ほか)

【著者紹介】
片山 杜秀 : 1963(昭和38)年生まれ。思想史研究者、音楽評論家。慶応大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。慶応大学法学部教授。著書に『音楽博物誌』(吉田秀和賞、サントリー学芸賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • koji さん

    片山さんは、やや年下ですが略同世代。本書は新聞書評で知りましたが、この3人は私にとっていずれも興味の尽きない人達で、この3人からどう「この国のかたち」を描きだすかワクワクしながら読みました。過去、現在、未来という時間軸を切り口に、根源、自律、決断という日本人の思想史的歩みがきちんと整理され、秀抜な日本人論となっています。3人の中では、「司馬遼太郎」の章がいいですね。日本を東国の騎馬文化と西国の海人文化に分け縦横無尽に語りつくしています。次は、戦争体験がない戦後世代の同じ切り口の思想史論を知りたいですね。

  • trazom さん

    三人をテーマにした著作だが、小津安二郎さんのことは全くわからないからパス。司馬遼太郎さんについては、モンゴル、島国、土地という概念に拘泥しすぎで、乱暴な議論だと感じる。一方、小松左京さんについては、小松さんはビザンチン帝国に憧憬を持ち、島国の民族ならではの「甘えの構造」を持つ日本人を「ビザンチン型」にしようとして、SF小説を通じて思考実験をしてるのだという指摘は新鮮であった。総じて本書の論考は、対象の三人に寄り添っているより、片山さんの思想を無理矢理こじつけたような強引さに満ちていて、スッと心に落ちない。

  • 角 さん

    司馬遼太郎に過去、小津安二郎に現在、小松左京に未来、とそれぞれの作家の志向を読み解く。文章と論がやや雑な印象はあるものの、テーマは非常に面白い。小松左京は中高校生のころハマって読んでいたが、ゾロアスター教的世界観と言われてなるほど、そうだったかと。司馬遼太郎についてはほとんど読んでいないのだが、騎馬文化・海人文化 対 農耕文化という世界観と農耕文化への嫌悪……という見方は、正しいかどうかはともあれ、非常に刺激的。

  • 青雲空 さん

    小松左京、司馬遼太郎の解説は読みごたえあった。小松左京は件(くだん)の短編が強く印象に残っている。焼跡派の小松、戦車兵だった司馬。時代の寵児にして時代を突き抜けているように見えた二人も、時代の子だったことがよくわかる。 人は誰も時代から逃れられない。

  • nkmr さん

    三人の並びに惹かれて読んだ。小松左京原子力とゾロアスター教、司馬遼太郎はモンゴルの遊牧民的志向、小津安二郎はアメリカ映画と従軍経験がそれぞれ根底にあるという内容。自分は少年時代に司馬遼太郎大好きだったのだが、その後何となく違和感を感じて読まなくなった。これを読んでその辺の理由が論理的に納得できた。

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人物・団体紹介

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片山 杜秀

1963年宮城県仙台市生まれ。政治思想史研究者、音楽評論家。慶應義塾大学法学部教授。慶應義塾大学法学部政治学科卒業、同大大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。大学時代からライター生活に入り、『週刊SPA!』で1994年から2003年まで続いたコラム「ヤブを睨む」は『ゴジラと日の丸―片山杜秀の「ヤ

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