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明治国家をつくった人びと 講談社現代新書

瀧井一博

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062882125
ISBN 10 : 4062882124
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

伊藤博文、山県有朋、井上毅から幕臣知識人まで“この国のかたち”を築いた骨太な指導者たちの思想と行動。

目次 : 第1章 ある書物の運命―『時事小言』の媒介する世界(福沢諭吉とシュタイン―東西文明論の出会い/ 国家をつくる―constitutionの思想)/ 第2章 幕末の国制見聞(文久使節団が見た英国国制/ 二人の和製トクヴィル―万延元年遣米使節団の見たアメリカ国制/ 徳川昭武使節団と一八六七年パリ万博/ 幕臣知識人の面目―箕作麟祥と加藤弘之/ ジョセフ・ヒコ(アメリカ彦蔵)―はじめてアメリカ大統領と会った日本人/ 高杉晋作の上海体験)/ 第3章 明治国制の周辺(「伊藤博文」の誕生/ 知の政治家としての山県有朋/ 初代帝国大学総長・渡辺洪基/ 歴史法学と明治日本)/ 第4章 明治国制への道(明治立憲制の隠れた二人のアドバイザー―クルメツキとグナイスト/ 明治憲法の成立)

【著者紹介】
瀧井一博 : 1967年福岡県生まれ。京都大学法学部卒業。同大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。神戸商科大学助教授などを経て、国際日本文化研究センター准教授(総合研究大学院大学准教授を兼任)。専門は国制史、比較法史。著書に『伊藤博文―知の政治家』(中公新書、サントリー学芸賞受賞)、『文明史のなかの明治憲法』(講談社選書メチエ、角川財団学芸賞受賞、大佛次郎論壇賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • とみやん📖

    タイトルに惹かれたものの読み始めは印象と違い、明治国家の骨格を法律の観点から解く学術的な話が続き退屈した。後半は木戸孝允(桂小五郎)、伊藤博文、山縣有朋、井上毅などに触れ、読みやすくなった。ジョセフ・ヒコ、渡辺洪基、陸奥宗光のエピソードは面白い。日清戦争時に大本営が広島へ移設され明治天皇が狭い建物で質素な日常を送ったことや日本初の立憲君主としての振る舞いに徹したことを知ることができたのは収穫。明治憲法を評価するとき、編纂当時、欧州で議会制民主主義の弊害が顕在化していた事実を踏まえる必要があると思った。

  • スプリント

    明治国家をつくった政治家や知識人達の思想の源泉をそれぞれの洋行体験から紐解いた本です。同じ使節団のメンバーでも西洋思想や文明の受け取り方、活かし方が異なることがわかります。

  • 軍縮地球市民shinshin

    帝国憲法を事実上作成したのが井上毅というのは有名だが、天皇主権の立場で、所謂「天皇機関説」の立場と対立した考えの持ち主だと知った。天皇機関説の考えは伊藤博文の方だということも。あと天皇主権の穂積八束の学説が当時の帝大法科大学教授から一斉批判を受けたことも知った。昭和の天皇機関説排撃というのがおかしな話だったことがよくわかる。

  • spanasu

    幕末から伊藤の死までの様々な洋行でそれぞれが学んだことについての本。歴史法学の方法に則り日本旧来の儒教道徳の復活を試みた井上毅は、行政権を掌握し徳治を実践する能動的な君主を想定したが、伊藤は国民統合の象徴としての天皇と政治的には天皇機関説的な天皇を想定し、明治天皇自身もこの王の2つの身体を受け入れたとする。

  • 明治国家の枠組み、帝国憲法をつくった人々のはなし。西洋文化の洗礼に度肝を抜かれる人たちが居る一方、明らかに上から目線で馬鹿にしている村垣範正のような人が居たのが面白い。いい加減なお世辞で喜ぶ米婦人方を見てのコメント、「愚直の性質なるべし」が笑える。西洋人のことを「欲深き人種」と称した久米邦武が現代日本人を見たら、なんと言うだろう。司馬遼太郎の世界では、パシリのような伊藤博文が、ここでは国家の設計者で、天皇さえも操れる大政治家。憲法発布式に望む明治帝のものすごい意気込み。睦奥宗光の執念。先人の偉業に感謝。

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