牢人たちの戦国時代 平凡社新書

渡邊大門

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784582857269
ISBN 10 : 4582857264
フォーマット
出版社
発行年月
2014年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
239p;18

内容詳細

戦国時代、武将が戦いに敗れると、仕える武士たちは牢人となった。牢人には、真田幸村、山本勘助、後藤又兵衛などもいたが、多くは、名前を知られることもない武士たちである。主家を失い、「非正規身分」となった武士たちは、どう生きたのか。勝者の歴史に埋もれた敗者の「その後」を、丹念な史料の読み解きから、鮮やかに描きだす。

目次 : 第1章 牢人の誕生(源平争乱期に現われる/ 赤松氏牢人の発生とお家再興 ほか)/ 第2章 戦国争乱期における牢人(尼子氏の盛衰と牢人/ 名だたる牢人たち/講じられる対策 ほか)/ 第3章 関ヶ原合戦と牢人(チャンスをうかがう牢人たち/ 困難な再興、再仕官 ほか)/ 第4章 大坂の陣と牢人(豊臣家に賭けた牢人たち/ 敗者たちのその後 ほか)

【著者紹介】
渡邊大門 : 1967年神奈川県生まれ。歴史学者。90年関西学院大学文学部史学科日本史学専攻卒業、2008年佛教大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ようはん さん

    牢人(浪人)は何かの変事が起きれば多く参加して武力を期待されるから体制側からすれば厳しい取り締まりをするのも無理は無い。しかし一度領地を失い牢人となった大名やその家臣の生活苦の境遇は悲惨極まりなく、大坂の陣に参加した牢人の多くは非業の死を遂げてしまった。

  • たくのみ さん

    とにかく悲惨な失業した武士たちの姿。 浪人(浮浪者)でなく牢人(武士のわくに捉えられ者)なのだ。 室町時代の赤松、そして尼子の牢人たちの苦難。牢人狩りをした豊臣家臣たちが辿る、失業と追放の因果応報。 非正規雇用と牢人が似ている、とは思わないが、安定した職を確保するための苦難の歴史が日本にもあった、と学ぶのにいいかも。

  • maito/まいと さん

    黒田官兵衛本で注目が集まっている渡邊さん本。タイトル通り「牢人」の実態について、時代の変化に沿った紹介をしているので、我々が抱いている「牢人」はいつから生まれてきていたのか、を知る非常におもしろい内容。まあ、どの時代もその土地の者ではない存在は、良い扱いをされなかったんだなあ(涙)ちなみに「浪人」と「牢人」の違いは意識していなかったせいか、目から鱗!また、滅ぼされた赤松牢人衆がお家復興する話や、宮本武蔵が実は関ヶ原東軍に参戦してたのでは、という説は非常に興味深い。日本史玄人な方には特にオススメの本です。

  • 金監禾重 さん

    幕府が大坂牢人を勤続期間で区別し、短期間の方(関ケ原以後)を厳しく取り締まっていたのは興味深い。 一般向けに多く書いている著者の作だが…言葉遣いや文章の流れがおかしい点が多いように思う。また「肥前に大坂牢人が現れたら取り締まれ」という法令から「大坂牢人が遠い肥前にまで赴いた」と断定するが、これは素人にもわかる読み誤りだ。あらかじめ備えた法令である可能性も十分にあり、実際に牢人が赴いたかはわからない。

  • いもせやま さん

    最近、戦国ものの一般向け新書を書いている渡邊大門氏の最新刊。扱っている戦国時代の牢人武将は、有名な人物ばかりである。筆者があとがきで述べているような「勉強している読者」には、本書は既に知っている内容が中心だろう。面白かったのは、一章・二章で展開された「浪人」と「牢人」の違いや、室町期の牢人事情の話。独裁者足利義教を暗殺し、一度滅ぼされた播磨守護の赤松家牢人達がお家復興する話は興味深かった。あと気になった点は、江戸幕府成立以後、外国に行った牢人達の話がなかったところ。タイの山田長政とか面白い話はあるのになー

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