バレエの世界史 美を追求する舞踊の600年 中公新書

海野敏

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784121027450
ISBN 10 : 4121027450
フォーマット
出版社
発行年月
2023年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
海野敏 ,  
追加情報
:
320p;18

内容詳細

バレエはルネサンス期イタリアで誕生し、今なお進化を続けるダンスの一種だ。当初、王侯貴族が自ら踊り楽しんだが、舞台芸術へと転換。観客も貴族からブルジョワジー、市民へと拡大する。十九世紀の西欧とロシアで成熟し、世界へ広がった。ダ・ヴィンチ制作の舞台装置、ルイ十四世が舞った「太陽」役、チャイコフスキーの三大バレエ、シャネルやピカソが参加したバレエ・リュス、そして日本へ―六百年の歴史を通観する。

目次 : バレエとは何か/ 都市貴族の余興として芽生えたバッロ―ルネサンス期イタリア/ フランス宮廷の祝典から誕生したバレエ―ヴァロワ朝フランス/ 宮廷の儀式・儀礼から劇場芸術へ―ブルボン朝フランス/ オペラと一体化したバレエの流行―ロココ期フランス/ オペラからの独立と演劇的改革―啓蒙思想期のヨーロッパ/ ロマンティック・バレエの隆盛―産業革命期のヨーロッパ/ クラシック・バレエの確立―帝政末期のロシア/ 総合芸術となったバレエ―バレエ・リュスの活躍/ 二十世紀バレエの飛躍―振付家・ダンサー・バレエ団/ バレエ界の最前線―テクノロジーと社会正義/ バレエの美を支えるもの

【著者紹介】
海野敏 : 1961年、東京都生まれ。東京大学教育学部卒業、同大学大学院教育学研究科博士課程満期退学。東京大学教育学部助手、東洋大学社会学部助教授を経て、2004年より東洋大学社会学部教授。専門は情報学・図書館情報学。1992年より舞踊評論家として、批評記事、解説記事を新聞・雑誌等に執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • trazom さん

    15世紀にイタリアで始まったバレエの600年の歴史が詳しく書かれている。フランス宮廷で栄えたバレエが、職業ダンサーの登場とともに市民の鑑賞の対象となり、19世紀にロマンティック・バレエが完成するが、「一部ダンサーの娼婦・愛人化によって衰退」というのが面白い。その後、ロシアでクラシック・バレエとしての大輪の花が開く。歴史的な振付家やダンサーも丁寧に紹介され、とても充実した「バレエの世界史」だが、「ポアント技法をいつ誰が完成させたのかは未だ謎のままだ」という記述に驚く。こんな大切なことが分かっていないとは…。

  • アキ さん

    昨年上野で「バレエの美神2023」を鑑賞した。バレエと言えばパリ・オペラ座とロシア・ボリショイ・バレエが思い浮かぶが、バレエの発祥はルネッサンス期のイタリアです。バレエの語源は、イタリア語のバッロ(踊るの名詞形)。フランスには16世紀カトリーヌ・ド・メディチがもたらした。17世紀にバレエを飛躍させたのがルイ14世。自らもバレエを踊り、貴族の子弟はバレエを習い、出世にも影響したと。王立アカデミーの始まりは舞踏芸術であったのも当然か。ロシアに広まったのは18世紀になってから。現代のバレエは19世紀からである。

  • まな さん

    バレエの歴史が細やかに、近年のコロナやデジタル・SNSの部分まで描かれていて面白い。バレエの専門書のなかではかなり読みやすいと感じた。歴史の流れをつかみつつ重要人物へのフォーカスの当て方が丁寧で読んでいて、とても詳しく知りたくなるような構成だった。バレエが好きな人、バレエの歴史を知りたい人にはとても良い本になりそうな予感。

  • Naota_t さん

    #2024/★3.2/説明調で読みづらいが、バレエの歴史を俯瞰するに最適。「バレエの魅力は、生身のダンサーが今ここで、言葉を用いず、肉体のみで表現していることに根差し…他のダンスにはない不思議な力」があることらしい。『オペラと歌舞伎』(永竹由幸)と併せて読むと良い。バレエの起源は貴族の遊びで「ほぼ全てが異国を舞台とし、物語の中心に主人公男女の恋愛を据え、ほとんどの作品が異界の場面」で、ドガなどの絵画にあるようにバレリーナが娼婦化するなど、バレエが歌舞伎などに比べ軽薄なのは国柄・文化の違いかな、と思った。

  • takao さん

    ふむ

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