また彼女の作品をまず聴くのなら、ほぼ全曲日本語詞による暖かみのある2002年のセカンドアルバム『あなたへ』がおすすめ。名曲「純愛」を収録した今作は、ピアノ1本の弾き語りとは思えない豊かな音の世界が各方面で静かに衝撃を与える。レコーディングは地元島根のコンサート・ホールを借り切っての一発録音。シンプルなうたでありながら、J-POPともジャズとも歌謡曲ともフォークとも言えない、けれどもそのどれとも調和する世界は彼女独自の世界と言えるでしょう。この感じは、畠山美由紀やEgo-Wrappin、渚にてなどに近いかも。また浜田真理子も収録されているうたものコンピの名盤『So Far Songs』に参加の田中亜矢、朝生愛、ぱぱぼっくすといったアーティストは、浜田真理子が気になった方は絶対気にいるはず。
また、渋谷文化村シアターコクーンで行なわれた東京初ワンマン・ライブの模様を完全収録したドキュメント・アルバム『Mariko Live -月の記憶』もかなりおすすめ。当日と同様2部構成のライブを2枚のCDにそれぞれ収録。ノーカット、ダビングやエフェクトはもちろん一切なしのドキュメンタリー的な構成で、完璧なステージングを十二分に伝えています。緊迫感のある静寂と、”生”と”愛”を歌い上げる彼女に世界に、きっと引き込まれるはず。