おもかげ

浅田次郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784620108322
ISBN 10 : 4620108324
フォーマット
出版社
発行年月
2017年11月
日本
追加情報
:
377p;20

内容詳細

浅田文学の新たなる傑作、誕生―。定年の日に倒れた男の“幸福”とは。心揺さぶる、愛と真実の物語。

【著者紹介】
浅田次郎 : 1951年東京都生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞を受賞。以降、1997年『鉄道員』で直木賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、2006年『お腹召しませ』で中央公論文芸賞と司馬遼太郎賞、2008年『中原の虹』で吉川英治文学賞、2010年『終わらざる夏』で毎日出版文化賞、2016年『帰郷』で大佛次郎賞を、それぞれ受賞。2015年紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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「いいか、タケシ、義理は義務だぞ」退屈は...

投稿日:2021/04/10 (土)

「いいか、タケシ、義理は義務だぞ」退屈はいいものだ。どうでもいいことを考える時間。非生産的な、思考と想像の時間。……それがいつのころからか、どうでもいいことを考えるのは怠惰とされ、非生産的な行為を排除し、自由な思考と想像を封止して生きるようになった。昔の人は個性的だ。それぞれの顔にそれぞれの人生が滲み出ている。……きっと豊かな社会は、人間の個性を奪ってしまうのだろう。今では否定されかねないけれども、東京五輪以前生まれの男達の持つ価値観には、頷かされることが多い。忘れずにいたい。

akb009 さん | 愛知県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro さん

    浅田次郎は、新作をコンスタントに読み続けている作家です。本書は、メトロ・ノスタルジー・ファンタジーといった感じで、著者得意の人情噺なのですが、新聞小説ということもあり、少し冗長でした。名作『地下鉄(メトロ)に乗って』を超える作品を書くのは難しいのかも知れません。

  • 遥かなる想い さん

    ひどくリリカルで切ない物語だった。 定年の日に倒れた竹脇正一をめぐる話だが、 登場人物の誰もが いさぎよく肝が据わっているのが心地よい。人は終わりの瞬間に 何を 見るのだろうか? 地下鉄で44年間通った直後に 倒れた 竹脇の見た夢は…あの頃の僕たちは 死の床から どう見えるのか… かけがいのない記憶が 断片的に 蘇る、とてもステキなお話だった。

  • うっちー さん

    浅田さんだけにもう少し泣かせて欲しかった

  • いつでも母さん さん

    ICUから個室に戻った父は何故自分がここにいるのか、今日は何月何日なのか分からなかった・・が、とにかく戻ってきた。そんな数年前を思い出し切ない読書になった。戦争が終わってあの頃、『竹脇正一』のような人間は沢山いただろう。幸せとは何かを思う今作。それぞれの立場になって共感してしまう。今頃の読書だが、沁みました。

  • KAZOO さん

    浅田さんお得意のじんわりさせてくれる物語です。毎日新聞連載と書いてありますが、新聞ではこの作品の良さがあまり伝わってこないのではないかと感じられました。「角筈にて」や映画化もされた「地下鉄に乗って」などのイメージを思い出させてくれます。一人のあるサラリーマンの生涯を関係者の視点などから様々に見せてくれる映像向きの作品だと感じました。

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浅田次郎

1951年東京都生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で第16回吉川英治文学新人賞、1997年『鉄道員』で第117回直木賞、2000年『壬生義士伝』で第13回柴田錬三郎賞、2006年『お腹召しませ』で第1回中央公論文芸賞と第10回司馬遼太郎賞、2008年『中原の虹』で第42回吉川英治文学賞、2010年

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