日本人の精神と資本主義の倫理 幻冬舎新書

波頭亮

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784344980570
ISBN 10 : 4344980573
フォーマット
出版社
発行年月
2007年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
18cm,189p

内容詳細

ビジョンもフィロソフィーも、もはや口にすることのなくなった日本人は、この先、どこへ向かうのか。第一線のコンサルタントと気鋭の脳科学者が、無批判・無個性・無価値の現代ニッポンへの愛憎を激白。

【著者紹介】
波頭亮 : 経営コンサルタント。1957年、愛媛県生まれ。東京大学経済学部卒業。マッキンゼー&Co.を経て、経営コンサルティング会社(株)XEEDを設立。幅広い分野における戦略系コンサルティングの第一人者として活躍を続ける一方、明快で斬新なビジョンを提起するソシオエコノミストとしても注目されている

茂木健一郎 : 脳科学者。1962年、東京都生まれ。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院物理学専攻博士課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て、ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー、東京工業大学大学院連携教授(脳科学、認知科学)、東京藝術大学非常勤講師(美術解剖学)。2006年1月よりNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」のキャスターを務める。著書に『脳と仮想』(小林秀雄賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • サラダボウル さん

    題名は固いけれど、二人の対談はテンポよく平易な言葉で熱く進む。2007刊だが古さはなく深く心に響く。文句なし、面白かった。起業の精神として、どのような社会を理想として会社のビジョンがあるか。また今の日本には、わかりやすいポップカルチャーに対するハイカルチャーが軽視されていること。こども時代の好奇心がわかりにくさの文化を楽しむ力を養うのではないかと。また、お金以外の軸を持つことの大切さ。波)お金にまみれたコンサルティングの世界の人間だが、お金に飲み込まれない生き方を示したい。若者へ勇気をくれる一冊だと思う。

  • 生ハム さん

    全体を通してみると、対立軸、という考え方が非常に面白かったです。 常々思っていたことで、とても同感でした。 大衆受けするものもあって良い。だけどそれだけじゃ駄目。 ハイカルチャーのものと、それを楽しめる人がいる土壌が絶対必要だと。 じゃないと、精神が貧しすぎる。 やっぱりサブカルチャーは“サブ”だからこそ光るのであって、 これが日本のカルチャーだ!とかになったらそれはとても悲しいことだと思います。 俺は文学が苦手で、どっぷりサブカルチャーの人間ですが、そう思います。

  • しゅんぺい(笑) さん

    波頭さんと茂木さんの対談本。 裏表紙の解説文を読んでおもしろそうと思いました。 でも、なにか物足りない。説明しづらいのだけど、茂木さんがこういう社会評論をすると感情的に思えるから、もったいない。 自分をいちばんに考えようとしない姿勢には共感するけど、二人とも、「自分が正しくて他のひとたちが間違っている」っていう枠組みで語っているような気がして、ちょっと残念でした。

  • こにいせ さん

    うん、これは残念な新書。日本人論の四方山話。著者お二人は、日本人は文化的に無個性で欧米的な突き抜けがないとおっしゃるが、その「日本人は枠にはまる」「大衆迎合」的な言説それ自体が既に言い尽くされてきたクリシェであり、『突き抜け』られていない。「ノブレス・オブリージュ」としての心構えが、マス・カルチャーを補完する観点から必要なのはわかるが、上記のような決まりきったテンプレートの思想のまんまで高尚な文化云々を唱えても、『ミーはおフランス帰りザマス!』で終わるだけ。エッジの効いた『茂木』思考が読みたかったのに…。

  • 忘備録 さん

    最高の本だった。感動して泣きそうになった。いくつの一節を自分のノートに書き写したことか。数々の本を読む中で自分の中に作り上げてきた暗黙知と生き方を、適切な語彙で言語化された。資本の論理に対して合理的に動くことがいかに愚かであるか、更に、そこを論点にすること自体が無駄であるという姿勢の価値。自分が就職活動をしていた際に感じた社会と経済合理主義への疑問と、自分の心の声を聞いてエンジニアになる決断をした時の気持ちを思い出した。自分のような、資本主義社会の中に違和感を持ち、苦しんでいる人に届いて欲しい一冊。

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