プレートテクトニクスの拒絶と受容 戦後日本の地球科学史

泊次郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784130603195
ISBN 10 : 4130603191
フォーマット
出版社
発行年月
2017年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
泊次郎 ,  
追加情報
:
288p;21

内容詳細

1960年代後半に登場したプレートテクトニクスは、欧米では70年代初めには地球科学の支配的なパラダイムとなった。しかし、日本の地質学界ではその受容に10年以上の遅れが見られた。なぜこのような事態が生じたのか?

目次 : 序章 プレートテクトニクスと日本の科学史/ 第1章 大陸移動説からプレートテクトニクスへ―地球科学の革命/ 第2章 戦前の日本の地球科学の発展とその特徴/ 第3章 戦後の日本の民主主義運動と地学団体研究会/ 第4章 「2つの科学」と地学団体研究会/ 第5章 日本独自の「地向斜造山論」の形成/ 第6章 プレートテクトニクスの登場と日本の地球科学/ 第7章 「日本列島=付加体」説の形成とプレートテクトニクスの受容/ 終章 プレートテクトニクスの受容とそれ以降の日本の地球科学

【著者紹介】
泊次郎 : 1944年京都府に生まれる。1963年京都府立東舞鶴高等学校卒業。1967年東京大学理学部物理学科地球物理コース卒業、朝日新聞社入社。科学朝日副編集長、大阪本社科学部長、編集委員などを歴任。2002年東京大学大学院総合文化研究科科学史・科学哲学講座博士課程入学。2003年朝日新聞社退社。2007年上記課程修了、博士(学術)。現在、東京大学大気海洋研究所研究生(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • パトラッシュ さん

    ルイセンコ学説など特定のイデオロギーを奉じる学者が事実より思想を優先するのは旧社会主義国の通弊であったが、日本の科学界でも同様の事態が起こっていた。米国発祥のプレートテクトニクス(PT)理論は世界の常識とされ『日本沈没』でも採用されたが、元共産党幹部の井尻正二が率いる地学研究者団体により「輸入ブルジョア科学」として排撃され、逆にソ連の学説を歓迎していたのだ。おかげでPT受容が海外より十数年も遅れた戦後日本が、いかに異様な時代であったかを描き出す。亡くなる前の井尻の気持ちは、ソ連崩壊を目撃したスターリンか。

  • 月をみるもの さん

    新装版が出たので再読。科学も、宗教や政治や経済と同様に、人間の営みの一形態でしかないということをあらためて感じさせられる。まあ十分に発達すると魔法になって、人間の営みじゃなくなる可能性はある、、、、のかもしれないが。

  • gauche さん

    科学の非科学的な面にスポットを当てた著書。「一種の知的活動ではあるらしいが、どうもサイエンスとは異質の作業である」地団研の活動を中心にしている。これは作中での科学者の発言の引用だが、まったく同じ印象を抱いた。

  • ひろただでござる さん

    研究者が特定のイデオロギーや価値観に染まっている場合には「科学」だからといって必ずしもその時点で解明し得た事実(真実)が伝えられている訳ではない。日本がプレートテクトニクスの受容に10年ものタイムラグが生じたのは何故か?を解き明かしているが、あとがきで腰が引けてしまっている印象。この「腰が引けてしまう要因」こそが受容に10年ものタイムラグを生じさせた主原因だと思う。花崗岩の浮力で山脈ができるというのは地学で習った記憶が微かにある。数年後「日本沈没」が出版されて学習した事は無かったことになった(T_T)

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