木下杢太郎詩集 岩波文庫緑53-1

河盛好蔵著

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003105313
ISBN 10 : 4003105311
フォーマット
出版社
発行年月
2016年02月
日本
追加情報
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15

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好きな詩人だ。ただ字面を追っていくなまけ...

投稿日:2021/04/12 (月)

好きな詩人だ。ただ字面を追っていくなまけた読者だが、夢の中のように面白くすべてを忘れて遠い世界にいるような心地になる。いうなれば貴族的ともいえそうな視点はいまははやらないのだろうか。

ぷぅさん さん | 兵庫県 | 不明

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読書メーターレビュー

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  • 新地学@児童書病発動中 さん

    耽美的な詩風で知られる木下杢太郎の詩選集。旧仮名遣いのままで詩が収録されているところが良い。詩の典雅な雰囲気が損なわれることなく、読者に伝わってくる。どの詩も洗練されて美しい。詩の行間から近代人の憂いが滲み出てくるところに共感できる。はっとするような色彩感覚の持ち主で、詩の中に鮮やかな色を溶け込ませるところが巧みだと感じた。「凝として居るけだるさに/当もなく見入れば白き食卓の/磁の花瓶にほのぼのと薄紅の牡丹の花。/珈琲、珈琲、苦い珈琲」(「珈琲」より)。

  • HANA さん

    耽美的な詩風で知られる詩人の詩集。冒頭の「天草組」から、白秋もかくやという異国情緒と言葉の美しさにしてやられる。名高い「食後の歌」もいいのだが、個人的には「豪熾髀t調」に惹かれた。衒学的ともいえる言葉の海に沈んでいるうちに、退廃と憂愁の気配に覆われる様はこれぞ詩の妙と恐れ入らされる。全編旧字体で構成されている所も、この詩人の魅力をさらに深めている様。「ゆるやかに、薄暮のほの白き大水盤に/さららめく、きららめく、暮春の鬱憂よ。/その律やや濁り、緑金の水沫かかれば、/今日もまたいと重くうち湿り、空気淀みぬ。」

  • あきあかね さん

     詩人には自分の季節というものがあるのではないだろうか。木下杢太郎の場合はそれは初夏。五月を愛し、その情景を詩に留めた。 「さう云う五月が街に来た。 八百屋は八百屋で枇杷の走り 一寸とお晝の献立は 茄子のしぎ焼き、胡瓜もみ」(『五月の頌歌』) 薫風吹き抜ける五月晴れの中の軽やかなリズムの詩もいいけれど、しっとり花々を濡らす雨の静けさ、雨に烟る麗しい色彩に魅了される。 「五月の雨に桐の花のうす紫、そのあまき薫ただよひ」「雨のいろ利休鼠の銀なして しとしとうす紅き煉瓦をひたし」(『五月の微雨』)⇒

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河盛好蔵著

大阪府堺市生れ。1928(昭和3)年から二年間フランスに留学、主にモラリスト文学を研究。帰国後、長らく東京教育大、共立女子大等で教鞭をとる。モロワをはじめとする多数の訳業のほか、明朗・快活な人生論、女性論で人気を博した。代表作には『フランス文壇史』(読売文学賞)、『パリの憂愁』(大佛次郎賞)、『藤村

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