謎解き『ハムレット』 名作のあかし ちくま学芸文庫

河合祥一郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480097194
ISBN 10 : 4480097198
フォーマット
出版社
発行年月
2016年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
272p;15

内容詳細

復讐をなかなか行動に移さない優柔不断な哲学青年―われわれが信じてきたハムレット像は、実はロマン主義がつくりあげた虚像にすぎなかった!エリザベス朝時代に息づいていた「ヘラクレス的英雄像」と重ねあわせて読めば、自ら運命に立ち向かい、戦う男というハムレット本来の姿がよみがえる。文学史上、もっとも謎多き作品とされ、その不可解さゆえに「文学のモナ・リザ」「演劇のスフィンクス」とも呼ばれた傑作の驚きの真実を解き明かし、現代のシェイクスピア研究をまったく新たな地平へと導いた名著。

目次 : 第1章 『ハムレット』の謎を解く意味―序に代えて/ 第2章 ハムレットは優柔不断な哲学青年か?―ロマン主義解釈の誤り/ 第3章 なぜ復讐を遅らせるのか?―TO BE,OR NOT TO BEの表すもの/ 第4章 鏡としての演劇、ルネサンスの表象―奇妙な視点、パスペクティブ/ 第5章 「弱き者、汝の名は女」とは?―ルネサンス人間観のもたらすもの/ 第6章 ハムレットの狂気とは?―「尼寺へ行け」に篭められているもの/ 第7章 『ハムレット』最大の謎―復讐するは我にあり

【著者紹介】
河合祥一郎 : 1960年生まれの英文学者。専門はシェイクスピア、表象文化論。東京大学大学院総合文化研究科教授。東京大学とケンブリッジ大学より博士号取得。シェイクスピア作品の新訳を手掛ける一方、The Cambridge Guide to the Worlds of Shakespeareの章を担当するなど国際的に活躍する。『ハムレットは太っていた!』で2001年サントリー学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ラウリスタ〜 さん

    シェイクスピア研究の重厚さに圧倒されるとともに、それでもなおこれほどまでに重大な観点が『ハムレット』読解に抜け落ちていたのかと驚く、文学研究の可能性を感じさせる傑作。私たちが現在持っている「ハムレット」へのイメージの大半は19世紀のロマン主義的理解の下で醸成されたものであったり、現代の価値観で「素朴に」読むという誤謬を犯したものである。当時のコンテクストに戻し、これまで「謎」とされてきたもの(なぜさっさと敵討ちしないのか)の多くが、問題提起自体に誤りがあるとされる。素晴らしく面白い。

  • getsuki さん

    従来のハムレット像を大幅に覆したであろう一冊。「現代の価値観からではなく、ハムレットが生まれたエリザベス朝の価値観を知る所から紐解く」という視点は慧眼ではないかと。野村萬斎氏の解説も面白い。

  • takakomama さん

    「ハムレット シェイクスピア 悩みを乗り越えて悟りへ(NHK「100分de名著」ブックス)」と一緒に、文庫本で再読。

  • さくら さん

    ハムレットはひとつひとつの台詞の解釈が、とても深いことが分かった。オフィーリアだとか登場人物の名前そのものが伏線であることもある。もう一回、ハムレットの舞台を見て見たくなった。

  • 翡翠 さん

    知ることの楽しさ!知を深めることの嬉しさ!それを改めて感じさせてくれた本。深い見識と幅広い知識に裏打ちされた新しい見解を披露してくれる。ハムレットとは覚悟。劇中でのハムレットの変貌等、これからまたハムレットを読む時、楽しみを何倍にもしてくれそうな知見である。

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