パスタでたどるイタリア史 岩波ジュニア新書

池上俊一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784005006991
ISBN 10 : 400500699X
フォーマット
出版社
発行年月
2011年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
228p;17

内容詳細

地域色の強いイタリアで、人々の心を結ぶ力をもつパスタは、いつ、どのように成立したのか。古代ローマのパスタの原型から、国家統一に一役買った料理書まで、パスタをたどることで見えてくるイタリアの歴史。

【著者紹介】
池上俊一 : 1956年愛知県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。専門は西洋中世・ルネサンス史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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パスタの歴史について、ヨーロッパ史学者が...

投稿日:2021/06/16 (水)

パスタの歴史について、ヨーロッパ史学者が解説する。ローマ帝国以前から原型があったんだからすごい。トマト以前は主な味付けはチーズ。そしてずっと庶民の食の中心だった模様。パスタだけは今後も廃れずイタリアの自慢の食であって欲しい。

kam さん | 大阪府 | 不明

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    イタリア料理とはいうものの、イタリアの統一は19世紀も半ばを過ぎてのこと。それまでは、各都市や地方ごとに言葉さえも違っていたのだから。本書は長いイタリアの歴史をパスタを軸に語ろうとする面白い試みなのだが、最も目を開かれたのはアルトゥージによる料理本が、料理のイタリア全土への普遍化を果たしたばかりではなく、イタリア語の、ひいてはイタリアそのめのの統一に果たした役割である。著者はイタリア中世史の専門家だが、こうした斬新な視点からイタリアを見ることで、新たな観点を提示して見せてくれた。

  • アキ さん

    パスタとイタリア史の奥深い関係。古代ローマでは小麦はパンの材料になるとともにラザーニャのように食べるようになった。中世には雑穀や野菜・豆類のミネストラが農民の日常になり、「水との結合」パスタが登場したのは11〜12世紀。乾燥パスタがシチリアで、生パスタが北イタリアで作られ、大航海時代にトマト・香辛料などが導入され、1861年のイタリア統一でイタリア料理が国家統一の文化的要素になり、イタリア語の普及にも貢献した。最も興味深い考察は、母乳としてのパスタでした。マンマの味はイタリア人の母親愛につながるのですね。

  • 佐島楓 さん

    食文化がその土地から生まれ(あるいは持ち込まれ)、普及していくには必然性がなければならないのだな、と思う。食の本も歴史も好きなので、これからもこのような本は読んでいきたい。

  • sk4 さん

    長い歴史によって真の【イタリア料理】というものは、穀物と野菜と乳を中心とした【農民料理(〜文中表現)】であるという事がよくわかった。 そういえば『レミーのおいしいレストラン』というディズニー映画で、権威的で意地悪な料理評論家のハートの氷を溶かしたのは心を込めて作ったラタトゥイユ(野菜の煮込み)だった。 野菜と穀物バンザイ! パスタ大好き! ところで文中の、日本に中国から麺が「伝わった」で、朝鮮人が日本の寺で蕎麦の「作り方を教えたらしい」というゴリ押し表現がウケたw

  • ホークス さん

    人間は、環境変化に自らの感覚を巧みに適合させる動物だ。長い歴史の中で食の嗜好を変化させながら、パスタという国民食を生み出したイタリアは、世界でも稀有な存在である。古代ローマに生まれたパスタの原型は、ゲルマン侵入による農地荒廃で一旦姿を消す。中世に北部で生パスタとして復活し、南部にはアラブ人が乾燥パスタを持ち込む。小国分立でパスタが多様化・ご当地化した後、トマトと唐辛子がさらに大変化をもたらす。近代、国家統一のために改めて「イタリア人」を作ろうとした時から、パスタはイタリア人の紐帯になって行く。

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池上俊一

1956年、愛知県生まれ。現在―東京大学名誉教授。専攻―西洋中世・ルネサンス史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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