生命の内と外 新潮選書

永田和宏

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784106037948
ISBN 10 : 4106037947
フォーマット
出版社
発行年月
2017年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
256p;20

内容詳細

生物はあたかも「膜」のようである。内と外との境界で、閉じつつ開きながら、必要なものを摂取し、不要なものを拒み、排除している。恒常性(ホメオスタシス)とは、そうして生命を維持させていくシステムのこと。身体のあらゆる器官で機能しているその緻密で考え抜かれた生命の本質を、日本を代表する細胞生物学者が平易な言葉で説く。

目次 : 第1部 閉じつつ開いている膜の不思議(人間の内なる外部/ 生命の基本単位としての細胞/ 細胞の内と外/ 上皮細胞は身体の境界を作っている/ タンパク質の合成と輸送/ 外から内へ、内から外へ)/ 第2部 恒常性の維持は生命活動の最大のミッション(フィードバック制御と恒常性維持/ 細胞内の恒常性維持機構/ 細胞内のリサイクリングシステム/ 侵入してくるものたち)

【著者紹介】
永田和宏 : 1947(昭和22)年滋賀県生れ。細胞生物学者・歌人。京都大学名誉教授。京都産業大学タンパク質動態研究所所長。元日本細胞生物学会会長。読売文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞、迢空賞、講談社エッセイ賞などを受賞。2009年、紫綬褒章受章。宮中歌会始詠進歌選者。朝日歌壇選者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 獺祭魚の食客@鯨鯢 さん

    「浸透膜」という言葉を理科の時間に習った記憶があります。密度の違う水溶液が同じ密度になろうとして膜を透過することですが、生命体も絶えず外界の無秩序=死から透過されそうな危機を孕みながら「エントロピーの増大」に負けないように懸命に生きています。書名「生命」は生+命という表現になっていますが、これは単に日々を過ごすのではなく、より良く生きていくことの大切さを訴えようとしているのではないかと思います。本書は科学の本でありながら、亡き妻河野裕子さんが生きていた時のことへのオマージュのような気がしてなりません。

  • てん さん

    同じ著者の「タンパク質の一生」よりもこちらのほうがやや易しい内容。例えば人体の「内」と「外」はどこで区別されるのか。食道から胃、腸の中は外界と直結しているから身体の「外」。では真に体「内」へ栄養などを取り入れるとはどういうことか。そのときに重要な役割をもつ「膜」とは。ホメオスタシスとは。免疫とは。この本でもところどころに出てくる喩え話が面白い。

  • SGM さん

    ★☆☆ちょっと難しい。面白そうなところを斜め読み。人体のホメオスタシスは神秘的だなと思った。

  • 海星梨 さん

    KUキープ。「なんか生物哲学なのか?」と放置してたんですが、生物細胞学の一般向けな内容でした。先生との相性ってあるよなー、この方のは専門用語はたくさん出てくるけど分かりやすかった。大学時代、コロナで資料のやり取りだけになった神経生理学がまったくワケワカメだったことを思い出しつつ。細胞たちが物や情報の受け渡しをどうやっているか、それが少しでも狂えば病気として表出してしまうほどの精密な仕組みが面白かったです。

  • かんがく さん

    たまには全くの専門外の本を。専門用語が多数出てきて生命のシステムを説明する部分はほぼ目が流れてしまったが、タイトルにある「生命の内と外」という概念についての話は面白く読んだ。生命の定義は外から区切られていることであるが、外から栄養などを吸収せねば生命は維持できない。その、閉じつつ開くという難問に生命がどのように対応しているかという話である。最後の免疫の章における、自己と非自己の話はコロナ禍において重要な考え。

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