江戸時代の罪と罰 草思社文庫

氏家幹人

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784794225429
ISBN 10 : 4794225423
フォーマット
出版社
発行年月
2021年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
360p;16

内容詳細

戦国の気風残る江戸初期、重罪人は火あぶり、牛裂、釜煮などの酷刑に処され、時に罪人の家族までもが処刑された。人命軽視の時代である。時を経て江戸中期、将軍吉宗により刑の緩和化、法令集の編纂など、刑罰改革が断行される。そして明治維新以降、獄門・打首などの伝統的極刑が廃止され、近代刑法の時代を迎え、不衛生だった牢環境の整備も進む。―江戸時代から明治十年代までの罪と罰、牢獄の実態を、古資料から照らし出す。

目次 : 第1部 残酷時代―人命の軽さと過酷な刑(人斬りと追腹/ 辻斬り ほか)/ 第2部 将軍吉宗の改革(武士は優しくあれ/ 『御仕置裁許帳』と『公事方御定書』 ほか)/ 第3部 冤罪(冤罪はつくられる/ 小さな事件 ほか)/ 第4部 地獄の慈悲―小伝馬町牢屋敷(牢獄の世界/ 囚人、渡辺崋山と吉田松陰 ほか)

【著者紹介】
氏家幹人 : 1954年福島県生まれ。東京教育大学文学部卒業。歴史学者(日本近世史)。江戸時代の性、老い、家族を中心テーマに、独自の切り口で研究を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • たろーたん さん

    新入りの囚人は、牢名主と牢内役人の前で、犯した罪を述べさせられ、用便の仕方に加え、牢内の掟(牢法)を叩き込まれる。さらに、キメ板(便所の蓋)で尻を叩かれるらしい。牢内の便器が縦24センチ×横12センチと小さく、汚くしないように指導される。便所を使う時は名乗り出なくてならず、詰番の許しがないうちに用便しようとすると「畳仕置(畳の上に座るのを禁じ、板の間に起臥させる)」を受けることになる。ちなみに、岡っ引きが入ってきたら大便を食わせて、キメ板で叩き殺すらしい。トイレの使い方でさえ異様に厳しい所、日本っぽい。

  • in medio tutissimus ibis. さん

    江戸時代、戦国の気風が残るため取り締まられる側も取り締まる側も侍や家という狭い人間関係外の人命を軽く考える初期から、段々と国家国民を視野に入れ特に江戸では縁座や厳罰を慎むようになり享保の改革として結実する中期に至り、治安の悪化から獄中の弊害の猖獗を極めるも海国図志などを通じた新たな理想を抱く末期に至る。通じて、善政にせよ悪政にせよ権力は量刑の基準を建前上は極秘にし続けていた。兵は詭道なりよろしく。多少の対応の幅はあれ、本質的には徳川幕府は軍事政権だったのだ。同時期の西洋でも実装された内容は大差ない様だが。

  • ひろただでござる さん

    見せしめとしての刑の執行は酷ければ酷いほど良し!とされた江戸初期。その後未決囚は罪人ではないとした吉宗。冤罪を生むのは役人世界の構造的弊風と悪習であるとして死罪を適用するのにとても慎重になる幕府(幕末除く)。「公事方御定書」は極秘文書で三奉行など幕府のごく限られた役職の者しか閲覧を許されなかった(禁を破ると厳罰)が、大体の内容は庶民に知られていたがタテマエはあくまで極秘…というのがいかにも❝日本的❞で笑える。巻末にある「改革と変化がすなわち進歩と改良であるとは断言できない」は大変重い言葉だと思う。

  • 滋浩北井 さん

    江戸初期から明治まで、罪に対する罰の妥当性の感じ方の変遷がよくわかりました。それにしてもあぼれんぼう将軍goodjob。

  • Arte さん

    江戸時代辻斬りし過ぎだし、縁座めちゃくちゃあるし、乱心した主人に殺されかけて闘ったら死罪だし、その理不尽さはどこかの宗教法並み。一方で、南宋時代には既に法医学書があったとかで、冤罪という概念もあった模様。冬に牢屋内での男色を取り締まったら(寒いから同衾してついつい、らしい)腸チフスが激減した話が何とも。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

氏家幹人

1954年福島県生まれ。東京教育大学文学部卒業。歴史学者(日本近世史)。江戸時代の性、老い、家族を中心テーマに、独自の切り口で研究を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

プロフィール詳細へ

哲学・歴史・宗教 に関連する商品情報

おすすめの商品