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「古史古伝」と「偽書」の謎を読む

歴史読本編集部

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784404041678
ISBN 10 : 4404041675
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2012
Japan

Content Description

「古史古伝」とは一体どういうものなのか?「竹内文献」「宮下文書」「秀真伝」「上記」「東日流外三郡誌」など代表的な「古史古伝」を取り上げて、その具体的な内容はもちろんその成立、伝承の過程、現代に及ぼした影響など様々な研究者、著名な作家らが多角的に論証する。他に、日本史上及び海外の「偽書」についても取り上げる。

目次 : 序章 「古史古伝」の世界(「古史古伝論争」とは何だったのか(原田実)/ インタビュー「古史古伝」わたしはこう読む!)/ 第1章 これが「古史古伝」だ―古史古伝原典を読む(田中聡)(竹内文献/ 宮下文書/ 秀真伝/ 上記/ 九鬼文書「神史略」「神代系譜」「天地言文」/ 東日流外三郡誌/ 物部文書「韓服宮 物部氏記録」/ 先代旧事本紀大成経)/ 第2章 「古史古伝」研究の現在(“中世日本紀”と“古史古伝”(藤原明)/ 富士山延暦噴火の謎と「宮下文書」(小山真人)/ 「竹内文献」創作の起原と増幅(長山靖生)/ 「但馬故事記」五つの謎(原田実)/ 現代の神話「東日流外三郡誌」の起源(藤原明))/ 第3章 「偽書」の日本史(『先代旧事本紀』の成立(斎藤英喜)/ 中世の宗教と偽書の簇生(佐藤弘夫)/ 偽書としての聖徳太子未来記(小峯和明)/ 偽系図作成の心性(青山幹哉)/ 戦国大名に仮託された偽文書(山本英二)/ 実録という偽書(高橋圭一)/ 慶安御触書は偽書か?(大野端男))/ 第4章 海の彼方の「偽書」(『桓檀古記』注解にみる朝鮮ナショナリズム理解の齟齬(野崎充彦)/ 中国の「偽書」と面白本(武田雅哉)/ ザルマナザールの『台湾誌』(武田雅哉)/ 『シオン賢者の議定書』とユダヤ陰謀説(松浦寛))/ 付録(「古史古伝」カタログ(編集部))

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • へくとぱすかる

    「危険な」とは、誰にとってのどんな危険なのか。単なる手すさびのための雑文を書くのとは違い、必ず書き手にとって執筆の労力を上回る有益さを期待していたはずだろう。「偽書」とは内容の真偽ではなく(もしそうなら、小説は偽書ばかりになってしまう)、作者や来歴を偽った文書のこと。オカルトブームの時代にはセンセーショナルに取り上げられたが、今は内容より「なぜ」それが書かれたか、あるいは偽書がもたらした影響についての研究が主であるらしい。いずれにしても史料の真偽を見極める技術・方法は、今後も歴史研究には必要不可欠である。

  • 幸猪

    「古史古伝」を偽書・偽史として一概に否定するわけにいかない。正史官史は勝者(権力)の歴史。勝者の都合の悪いことは書かない。古史古伝が生まれてくる要素には、正史に載らなかった敗れ去った人々の怨念やルサンチマンが大きく影響する。隠れた者がもう一度明るみに出ようとする時、記紀以前の未来予言の要素を含む伝承書物として古史古伝が登場する。つまり古史古伝には変革の意志があるとも解釈出来る。近代的捏造が否めないが・・・本当か嘘かわからないが何か惹かれるものがある。古史古伝の研究分析が大変重要な意味があることは確かだ。

  • HANA

    偽書の紹介から入っているのだが、これは意外とあっさりめ。もう少し『竹内文献』のアレな世界観なんかを頁を取って解説してくれてもよかったのに。その代わり偽書を従来とは違った切り口から論じた部分が面白い。 『宮下文章』を現代の火山学の立場から読み解くと内容のほとんどが起こるはずのない出来事だったり、偽書を作る中世の精神宇宙や、慶安御触書が実際は確認できない事等。古史古伝に限らず中世のコスモロジー、近世の偽書等に興味のある人は面白く読めると思う。

  • nizimasu

    10代の頃に、竹内文書だ酒井勝軍だとかムーの影響で随分読んだものだ。結構その頃とか、マジで読んでいたので、それが今や偽書としてほとんどかえりかられないというのが、何とも隔世の感を感じたりしました。中でも「東日流外三郡誌」って昭和50年代とか結構話題になっていたんだけど、まるっきり偽書として認定されていたのかということに時代の流れを感じます。昔はキリストの墓が青森にあるとかとんでも話を楽しんでいたのは事実な訳でちょっと不思議な世界をかいま見ようとする偽書作家たちの深層心理にまで言及していた良書でもありました

  • 釈聴音

    執筆者によって内容に甲乙あるのはやむを得ないが、全体としていわゆる〈偽書〉を社会史的ないし精神史的に捉え直そうとするものであり、歴史研究においても一定の価値を与えようとする意図がうかがえる。無論、〈偽書〉の内容が(当の書物が主張しているような)事実ではないことは当然であるが、そのような〈偽書〉を生産・消費してきた社会情勢を考えるための資料として〈偽書〉を位置付ける本書の作業は重要である。

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