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サーチライトと誘蛾灯 創元推理文庫

櫻田智也

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488424213
ISBN 10 : 448842421X
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2020
Japan

Content Description

ホームレスを強制退去させた公園の治安を守るため、ボランティアで見回り隊が結成された。ある夜、見回りをしていた吉森は、公園にいた迷惑な客たちを追いだす。ところが翌朝、そのうちのひとりが死体で発見された! 事件が気になる吉森に、公園で出会った昆虫好きのとぼけた青年・?沢(えりさわ)が、真相を解き明かす。観光地化に失敗した高原での密かな計画、街はずれのバーでの何気ないやりとりが引金となる悲劇……。5つの事件の構図は、?沢の名推理で鮮やかに反転する。第10回ミステリーズ!新人賞を受賞した表題作を含む、軽快な筆致で描く連作集。

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Book Meter Reviews

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  • へくとぱすかる

    「ブラウン神父」の作風が現代によみがえったような作品。そうとしか思えないのは、ラストの、牧師さんの死の真相を解き明かした短編の影響かも。昆虫がからんだ謎ということで、過去に読んだミステリの例も思い出したが、昆虫はあくまで探偵の趣味に抑えている。事件の背景がよく考えてあるのも、単なるバズラーにとどまらず、小説的におもしろい。魞沢泉青年が酒に弱そうなのに、呑んでしまうキャラなのがおもしろい。続編はまだ本としてまとめられていないらしいが、ぜひ読んでみたいと思う。文庫オリジナルで出してもらえると、ありがたい!

  • みっちゃん

    「とぼけた切れ者」昆虫オタクの名探偵登場。虫を求めて訪れる場所という場所で必ず不可思議な事件に遭遇。出会う人達と交わす会話の珍妙なこと。全く噛み合わずどんどんずれていくやり取りに思わず脱力、油断していてはいけない!その恐るべき観察眼と洞察力で事件を解決。一番驚かされ、あんぐり開いた口がずっと閉じなかったのが「ナナフシの夜」ナナフシはとあるバー。行きずりに出会った夫婦の微笑ましい痴話喧嘩の果てに…が!全く想定外の結末に驚愕。確かに伏線、あったわ。やられた!この少ない頁に凝縮された秀逸ミステリー、お見事です。

  • stobe1904

    【昆虫好き探偵の連作ミステリ】先に『蝉かえる』を読んでいたが、とても気に入ったので本書を手に取る。ミステリの短編5篇で構成され、どの作品もレベルが高いが、中でも『火事と標本』が秀逸。亜愛一郎の系譜を彷彿させる、ちょっとズレた、とぼけた味と叙情性がうまく噛み合った連作集でミステリとしての切れ味も抜群。あとがきの泡坂妻夫氏とのエピソードに心があたたまる。新作が待ち遠しい。★★★★☆

  • 五右衛門

    読了。結構好きです。この感じ。初めての作家さんでしたがハマりました。謎解きも切れてました。個人的には母と子の物語が寂しく感じながらもゾクっとさせられました。短編各終盤も無理なく解決しており、今後追いかける作家さんがまた増えました。次の作品は長編なのかな?楽しみです。

  • ハゲおやじ

    初読みの作家。5つの短編から構成。飄々とした昆虫オタクの「えりさわ」が、事件に巻き込まれ 解決していく名探偵?パターン。しかし、事件の背景や人間関係が深く掘り下げられていて 少し重い。だから「えりさわ」の とぼけた感じが 絶妙なのかも知れない…って ちょっと 私には重いかな。”ナナフシの夜” ”火事と標本” と ”アドベントの繭” は、胸を締め付けられる読後感だった。私の様に お気楽ミステリーが好みには、安易に読み始めると しっぺ返しを食らうのかもねぇ。

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