アートはわかってくれない-現代美術はスフィンクスをめざす Th Series Advanced

樋口ヒロユキ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784883755509
ISBN 10 : 4883755509
フォーマット
出版社
発行年月
2025年04月
日本
追加情報
:
確実に帯が付いた状態での出荷、また初版など版のご指定はお約束しておりません。

内容詳細

アートは信号機じゃない。「謎」だ!
いざ、美術的大冒険へ!

怪獣、関西ニューウェーブ、鬼畜、kawaii、アール・ブリュット、もの派、
森村泰昌、ヤノベケンジ、デヴィッド・リンチ、Chim↑Pom、草間彌生、
李禹煥、デュシャン、中原浩大、ウィリアム・ケントリッジ‥‥

縦横無尽な冒険によって辿り着いた
「作品」の「正体」とは‥?
=====

アートとは信号機なのか。
メッセージを素早く読み取った方が勝ちの早押しクイズなのか。
アートはむしろ、不透明さがあり、謎を含み持つからこそ成り立つのだ。

アートがもっと身近になる! 接し方が変わる!
サブカルなどにも立ち寄りつつ、
樋口ヒロユキがいざなうアートの面白さと、その正体。
スリリングで刺激的なアート論!

=====

「思った通りに作れないこと」「思ったように伝わらないこと」
「うまく読み取れない部分があること」、
つまり制作や受容の過程で生じる不透明な謎こそが
「作品」の成立する条件なのだ。

「作品」はテレパシーのように意味を送り合う信号機ではない。
逆にスフィンクスのように、永遠に謎を投げかけてくるものなのである。
?????

◎目次
第1章 聖杯探究譚 失われたアート
第2章 怪獣、幻想、反芸術――60年代
第3章 関西ニューウェーブの輝き――80年代
第4章 商業画廊、ガーリー、鬼畜――90年代
第5章 具象、オタク、kawaii、日本――ゼロ年代(一)
第6章 ゴシック・ロリータの地下水脈――ゼロ年代(二)
第7章 政治と芸術、深さと遅さ――10年代(一)
第8章 増殖、ルール、アール・ブリュット――10年代(二)
第9章 「もの派」と出会って――70年代
第10章 SUNABAギャラリーの船出――2015年
第11章 作品とは何か 現代美術はスフィンクスをめざす
第12章 コンセプトとは何か(1) 西洋美術とコンセプト
第13章 コンセプトとは何か(2) 帰納的コンセプト
第14章 可能世界の中原浩大
第15章 ウィリアム・ケントリッジ《時間の抵抗》
第16章 アートの正体、そして提言

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読書メーターレビュー

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  • 阿部義彦 さん

    現代アートが好きな自分には久々のクリーンヒット!『アートは信号機ではない、全ての現代美術はスフィンクスを目指している。』椹木野衣の後を継ぐ活きのいい若手の論客の登場です。著者は主に関西を根城にして、チンケなサブカルライターを経て、2015年に大阪で個人画廊「SUNABAギャラリー」を開いて若手の育成を始めます。そんな著者の履歴と美術史を10年ごとに綴ります。関西ニューウェーブ、鬼畜、Kawaii、アール・ブリュット、Chim↑Pom、草間彌生、デュシャン等、注釈が二次元コードで親切。それは『夢見る力』なり

  • pushuca さん

    アートを理解するを超えて、アートの一部になった。

  • wasabi さん

    「アール・ブリュットでない作家たちは、何ができるか自分でもわからないものを作る。観客は逆に何を意味しているかわからないものを見る。わからないから見て楽しく、作って楽しいのだ。正解にすぐ辿り着くから楽しいのではない。逆にゆっくり、遅れて辿り着く、そのための謎が楽しいのである。つまり言い方を換えるなら、芸術とはそもそも情報に辿り着くことを遅延させる行為であり『遅い』メディアなのだ」

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人物・団体紹介

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樋口ヒロユキ

1967年、福岡県生まれ。SUNABAギャラリー代表、文筆家。関西学院大学文学部美学科卒。PR会社勤務を経て2000年より執筆活動開始。2015年にSUNABAギャラリー開業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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