アーモンド入りチョコレートのワルツ 角川文庫

森絵都

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784043791019
ISBN 10 : 4043791011
フォーマット
出版社
発行年月
2005年06月
日本
追加情報
:
15cm,209p

内容詳細

ピアノ教室に突然現れた奇妙なフランス人のおじさんをめぐる表題作の他、少年たちだけで過ごす海辺の別荘でのひと夏を封じ込めた「子供は眠る」、行事を抜け出して潜り込んだ旧校舎で偶然出会った不眠症の少年と虚言癖のある少女との淡い恋を綴った「彼女のアリア」。シューマン、バッハ、そしてサティ。誰もが胸の奥に隠しもつ、やさしい心をきゅんとさせる三つの物語を、ピアノの調べに乗せておくるとっておきの短編集。

【著者紹介】
森絵都 : 1968年東京生まれ。91年『リズム』で第三一回講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。同作品で第二回椋鳩十児童文学賞。『宇宙のみなしご』で第三三回野間児童文芸新人賞、第四二回産経児童出版文化賞、ニッポン放送賞受賞。本作で第二〇回路傍の石文学賞、『つきのふね』で第三六回野間児童文芸賞、『カラフル』で第四六回産経児童出版文化賞、『DIVE!!』で第五二回小学館児童出版文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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素敵なタイトルに惹かれて読み始めたのです...

投稿日:2012/02/05 (日)

素敵なタイトルに惹かれて読み始めたのですが、大正解で読み終わったあとは、充実感でいっぱいになっていました。

くりなおん さん | 埼玉県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア さん

    表題作を含めて3つの作品を収録する。いずれもピアノ音楽が基調に流れる構成。最初が少年たちの一夏を綴るシューマンの「子どもの情景」、次いでは少年と少女の淡い初恋を描くバッハの「ゴールドベルグ変奏曲」、そして最後が二人の少女と二人の大人の輪舞曲でサティの「童話音楽の献立表」。この試みは一応は成功していると言えるだろう。表題作は、宮沢賢治の『風の又三郎」を思わせる構成だが、短い作品の中に素材を盛り込み過ぎて、煩雑である。私はシンプルな「彼女のアリア」を採る。

  • さてさて さん

    三つの短編の主人公たちが、それぞれの中学時代をそれぞれに駆け抜けていくその先に、そんな時代をふと振り返る瞬間を見るこの作品。そんな物語には、二度と戻ることのできないまぶしい日々の記憶が鮮やかに刻まれていました。中学時代は、身体的にも、精神的にも物凄い速さで過ぎ去っていきます。読者を一瞬にして、そんな『あのころ』へと引き戻してくれるのがこの作品。キラキラと輝いていたあの時代が、誰にでも、そう、あなたにも確かにあったことを教えてくれるこの作品。森絵都さんの素晴らしい筆致にただただ魅了される傑作だと思いました。

  • zero1 さん

    文字で音を聴かせることができたら一流の作家。短編3つだが実力者の森は手を抜かない。ピアノ曲から物語を見事に紡いでいる。「子供は眠る」は夏に別荘滞在する2週間を「裸の王様」の心理描写で。「彼女のアリア」は不眠の中学生が同志を見つけ語り合う。しかしその内容には疑問が。表題作はピアノ教室の先生とフランス人の男、そして生徒二人の関係を描く。解説の角田光代が語るように、年齢を重ねていても中学生に戻れる。それは作者の森が否定でなく肯定しているから(後述)。短い中に深い世界を構築できるのは流石。読んで損なしの一冊。

  • 風眠 さん

    シューマン、バッハ、サティ、3つのピアノ曲にまつわる短編集。13歳〜15歳までの思春期真っ最中の少年少女たち。微妙で複雑で、プライドを守るための少しの嘘と悪意と。二度とは戻らない季節だからこそ、夢見るようなメロディが似合う。表題作『アーモンド入りチョコレートのワルツ』のラスト、「絹子先生とサティのおじさんはワルツで、君絵は歌で、そしてわたしはふつうにしていることで、みんなが自分をつらぬいている。」というくだりでグッときた。ころころ揺れるピアノ曲のような、愛らしい物語。

  • エドワード さん

    かけがえのない時間。だけどもいつかは終わりを告げる。そんな、中高生を主人公にした3つの切なく心あたたまる短編小説。大人でも十分味わうことができる。サティの音楽をタイトルにした第3話がいい。風変りなピアノの絹子先生とサティのおじさん。時を忘れて踊るワルツ。タイトルの曲は知らなかったが、サティの音楽は実に魅力的だ。このような時間を持つことができたら、本当に幸せに違いない。

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人物・団体紹介

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森絵都

1968年東京都生まれ。早稲田大学卒業。91年『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。同作品で椋鳩十児童文学賞を受賞。『宇宙のみなしご』で野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞。『つきのふね』で野間児童文芸賞、『DIVE!!』で小学館児童出版文化賞を受賞。2006年『風

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