黒猫の遊歩あるいは美学講義 ハヤカワ文庫JA

森晶麿

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784150311285
ISBN 10 : 4150311285
フォーマット
出版社
発行年月
2013年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
森晶麿 ,  
追加情報
:
314p;16

内容詳細

でたらめな地図に隠された意味、しゃべる壁に隔てられた青年、川に振りかけられた香水、現れた住職と失踪した研究者、頭蓋骨を探す映画監督、楽器なしで奏でられる音楽…日常に潜む、幻想と現実が交差する瞬間。美学・芸術学を専門とする若き大学教授、通称「黒猫」と、彼の「付き人」をつとめる大学院生は、美学とエドガー・アラン・ポオの講義を通してその謎を解き明かしてゆく。第1回アガサ・クリスティー賞受賞作。

【著者紹介】
森晶麿 : 1979年、静岡県浜松市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。日本大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了。ライターとして漫画脚本などを手掛けながら小説の執筆活動を続け、『黒猫の遊歩あるいは美学講義』で第1回アガサ・クリスティー賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • mae.dat さん

    第1回アガサ・クリスティー賞受賞作。エドガー・アラン・ポオの著作をストーリーの先導役にした、6話の連作短篇。未読の作品もありましたが、先にそちらの作品を読んでいる方がより楽しめるのかも知れませんね。ネタバレ絶対ダメって方も先に読んでおかないといけないのかも。若き大学教授と学生の話で、文系学部は概ねこんな風に進めるのかと、興味深く思いました。後ね、多くの固有名詞がイニシャル表記になっているので偶然かも知れませんが“D坂”も出てきてね。「それは江戸川さんですね」って思ったよ。他にも小ネタ仕込んでいそうな気配。

  • へくとぱすかる さん

    現代によみがえったヴァン・ダインとでもいうべき物語。もちろん黒猫がファイロ・ヴァンスの果たす役まわりを勤めているわけである。全体に散りばめられた、美学にかかわる衒学趣味は、とうてい私には理解できないが、謎を解釈するのにポーの諸作品が応用されるという趣向は、非常におもしろい。読了して、見事に煙にまかれてしまったという感は否めないが、それが不快なのではない。名探偵という存在のうさんくささを、典型的に体現していると思えば、一種の「名探偵」のパロディとして大いに楽しめる。ところで架空の埼玉が舞台なのかな?

  • Ame さん

    装丁の可愛らしさに釣られて手に取れば中身はとんでもない超文系人間ドラマだった。才気溢れる若き美学博士が周囲で起きる事件をさくさく解き明かしていくのは小気味よく読みやすい。しかしホームズ役の推察が飛躍していて、真相を講釈されても美学や芸術・ポオの作品知識が乏しい私には理解できず雰囲気読みになってしまったことが残念だった。ストイックなまでに無駄を削ぎ落とした薀蓄は文の構成として美しいが、完全に読者側の力量不足であった。人間の繊細な感情を事件の下地にしているところや隋所に見られる叙情的な文章は良かった。

  • Tsukamo さん

    ポオ作品は未読で、あらすじからポオの作品を中心とした物語だと理解していたのであまり楽しめないかもと心配したけどそれは杞憂に過ぎませんでした。何より黒猫のキャラクターが良い。若くして教授職に就いた天才という設定を目にすると、ひねくれていたり「どうしてこんなことも分からないのか」というような性格を想像してしまうのだけど、彼はスマートでカッコ良く優しさも垣間見える。アーティスティックで上品なミステリです。オススメ作品。

  • セウテス さん

    第1回アガサ・クリスティ賞受賞作、黒猫シリーズ第1弾。若き天才大学教授「黒猫」と、大学院生で彼の付き人で語り手の「私」の探偵コンビのミステリ。特徴はポオの作品の考察をベースに、日常に於ける謎解きを品良く描いている。ポオ作品が好きで私なりの持論が在るが、奇をてらった独論ではなく押し付け感も全くない、紳士的な文章がとても良い。スタイリッシュな作品というのかな、読んでいて気持ちが良く、私はヴァン・ダイン氏の作品に共通する高揚を感じる。主人公二人の雰囲気がとても素敵で、やっぱりミステリの世界ってカッコいいのだ。

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