狡猾の人 防衛省を喰い物にした小物高級官僚の大罪

森功

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784344021105
ISBN 10 : 434402110X
フォーマット
出版社
発行年月
2011年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
森功 ,  
追加情報
:
231p 19cm(B6)

内容詳細

2007年11月、防衛事務次官の職に4年居座った高級官僚・守屋武昌が逮捕された。軍需専門商社・山田洋行の元専務から、ゴルフ接待や次女の米国留学費などを受け取った見返りに装備品の調達で便宜を図ったという収賄罪などに問われ、2010年に懲役2年6カ月の実刑が確定。現在服役中である。ロッキード、ダグラス・グラマン事件以来最大といわれたこの防衛汚職事件とは一体何だったのか?二流官庁と蔑まれてきた防衛省(庁)と防衛産業との歪んだ関係、そして、そこに巣喰う現代公吏の生態に迫る。書き下ろしノンフィクション。

目次 : 序章 審判―裁判長が呆れたご都合主義/ 第1章 失脚―山田洋行事件の闇/ 第2章 名門一家―国防意識の芽生え/ 第3章 特殊官庁―名ばかりのシビリアンコントロール/ 第4章 利権―防衛産業と米ロビイストの怪しい関係/ 第5章 汚職―禁断のゴルフ接待と守屋家の蹉跌/ 第6章 我欲―利得に群がる政治家たち/ 第7章 逮捕―あきらめと保身のはざま/ 終章 獄中記―検察との取引

【著者紹介】
森功 : 1961年福岡県生まれ。ノンフィクションライター。「ヤメ検 司法に巣喰う生態系の研究」「同和と銀行」(ともに月刊現代連載)が2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 藤瀬こうたろー さん

    ひと頃話題となった元防衛事務次官の守谷武昌氏による防衛汚職事件がテーマの本です。一読して守谷氏が贈賄側である宮ア元伸氏からなんのためらいもなく、夫婦ともどもゴルフ接待を繰り返し受けていたり次女の留学費用を出してもらっていたりと、脇の甘さ、倫理観の低さは十分分かりましたが、宮ア氏が守谷氏の家庭に食いこんでまで得ようとしていた利権の正体がいまいち解明されてなくて残念です。裁判自体も便宜供与が立証できず、単純収賄として終結しているだけにそこが肝心なのでは。文章構成も狙いが絞りきれておらずバラバラな印象です。

  • みろり さん

    収賄で逮捕された防衛省事務次官の話。インタビューとして出版する予定が、本人の家族の反対で流れ、この形式に落ち着いた模様。接待ゴルフにおぼれていった理由はわからなくもないけれど、しょーもないなぁと感じる。それよりも、フィクサーやロビイストの部分が興味深かった。

  • macho さん

    いいですねぇ。陰キャ、リア充といったところですかね。見た目が残念なんですが、この手のタイプは、嫉妬が鬼強。上に対するウケは素晴らしいと思うが。一定の成果は出していると思う。しかし、この取材力は驚嘆に値する。いつもながら凄すぎる。 感想? では、僭越ながら。 曰く「恫喝?」なんぞ二流だ。「こう勝つ」 曰く、「こん畜生‼️」

  • jack さん

    自分の所属する組織が潤っていれば、国民も潤うのだろか? そんなことは絶対にない。 これを、合成の誤謬という。 斯くも、現在の政治家・官僚・政商は 「小物」となったのか。石破など、只管、気持ち悪し。 ☆4.8

  • anken99 さん

    おねだり妻で世間をにぎわせた、元防衛庁事務次官の守屋武昌に関するノンフィクション。さんざん報道されたゴルフ接待をはじめとする収賄のあれこれよりも、フィクサーが暗躍する国家間ビジネスの実態は興味深いものだった。

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人物・団体紹介

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森功

1961年、福岡県生まれ。ノンフィクション作家。岡山大学文学部卒業後、伊勢新聞社、『週刊新潮』編集部などを経て、2003年に独立。2008年、2009年に2年連続で「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞作品賞」を受賞。2018年には『悪だくみ「加計学園」の悲願を叶えた総理の欺瞞』(文藝春秋)で「大宅壮一

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