硫黄島 栗原中将の最期 文春新書

梯久美子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784166607617
ISBN 10 : 4166607618
フォーマット
出版社
発行年月
2010年07月
日本
追加情報
:
18cm,230p

内容詳細

硫黄島総指揮官・栗林忠道の「ノイローゼ・投降・部下による斬殺」説は本当なのか。「散るぞ悲しき」では描けなかった名将の最期が、新たな取材と資料で初めて明らかに。スリリングな謎解きと感動のドラマ。

【著者紹介】
梯久美子 : 1961年熊本県生まれ。北海道大学文学部卒。2006年、『散るぞ悲しき硫黄島総指揮官・栗林忠道』(新潮社)で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。同作は、米・英・韓・伊など世界八か国で翻訳出版されている。09年よりNHK「週刊ブックレビュー」の司会をつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • kinkin さん

    先日読んだ、散るぞ悲しきがとても興味深く読めたので読んでみた。栗林中将は軍人らしく堂々と戦って散ったという反面、その説は間違いでアメリカ軍に投降しようした、逃亡しようとした説など、様々にあったようだ。著者は栗林中将についてそのような説を否定せず、説がどのように広まったのか、多くの人や記録に基づき書いている。今はもう真相を知るすべはほとんどない、当時の戦場体験者はほとんどいない。残るのは本や、記録の中。後半は父島での米軍捕虜に対して行った行為について。日本軍、米軍にとっても辛い戦いだったと思う。図書館本

  • クリママ さん

    前作「散るぞ悲しき」で書き切れなかったこと、上梓後に新たにわかったこと。栗林中将の最期、硫黄島の無名の将校たち、バロン西、父島人肉事件、美知子皇后の祈り。多くの人が亡くなった硫黄島にも、沢山のエピソードがある。巻末、著者の「わたしの硫黄島-あとがきに代えて」に「硫黄島戦を書くことは、死について書くことだと思っていた。…けれども、ここで栗林中将と二万の将兵が、どのように生きたのか、それを書こう」と記されている。まさにそういう作品だった。

  • かおりんご さん

    「散るぞ悲しき」のあとに、書ききれなかった話をまとめたもの。慰霊のため硫黄島を訪れたときの皇后様の御歌が、心に残りました。「銀ネムの木木茂ゐるこの島に五十年(いとせ)眠るみ魂かなしき」地下壕には、未だに多くの方たちが眠っていると言われます。火炎放射で焼き殺されたり、海水を流し込まれて溺死させられたり、餓死で亡くなったり・・・私の知り合いは硫黄島に行ってるから、彼らから色んな話を聞いたけれど、慰霊のために行ってみたいと、この本を読んで改めて思いました。

  • しゃが さん

    前作「散るぞ悲しき」の続編、まだまだ知らなかったことが多かった。アメリカ人捕虜を殺害し、食べたという父島事件は衝撃でした、捕虜のかたの名前も命令した人もわかっていることも…。生き残った方たちからのインタビュー、遺族に残された遺品からも知りえることも多かった。硫黄島を歩くことはできないが、もし歩けば、戦死された方の遺骨を踏みつけていること…、なんとかできないのだろうか、思いに報いるために。

  • kawa さん

    著者の「散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道」(未読)やハリウッド映画「硫黄島からの手紙」により、一躍その名が知られるようになった栗林忠道氏と硫黄島戦に関するノンフィクション、第2弾・完結編的作品とのこと。栗林中将の死の真相、名もなき若き指揮官を追う、バロン西伝説、父島人肉事件、美智子皇后の戦争被害者への祈りの5編が収められている。どの編も興味深く読み応えあり。食料が不足しているわけでもないのに、米軍捕虜を虐殺し食してしまった事件には、戦争や人間の底知れない恐ろしさが伺われ暗澹たる思い。

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人物・団体紹介

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梯久美子

1961年熊本市生まれ。ノンフィクション作家。北海道大学文学部卒業。編集者を経て文筆業に入る。2006年、『散るぞ悲しき―硫黄島総指揮官・栗林忠道』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。2017年、『狂うひと―「死の棘」の妻・島尾ミホ』で読売文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞、講談社ノンフィクション賞を受

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