記憶術全史 ムネモシュネの饗宴

桑木野幸司

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784065140260
ISBN 10 : 4065140269
フォーマット
出版社
発行年月
2018年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
352p;19

内容詳細

古代ローマで生まれ、中世を経て、ルネサンスで隆盛を極めた「記憶術」。この技法がたどった歴史を描く、気鋭の著者による決定版。

【著者紹介】
桑木野幸司 : 1975年、静岡県生まれ。東京大学大学院工学系研究科博士課程単位修得退学。博士(文学)(ピサ大学)。第八回(平成23年度)日本学術振興会賞受賞。現在、大阪大学大学院文学研究科准教授。専門は、西洋美術・建築・都市史・ルネサンス思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • サアベドラ さん

    古代ギリシア・ローマに起源を持ち、ルネサンス期に流行したという記憶術の指南書を図像学や表象文化論などを手がかりに読み解く。著者は気鋭の西洋美術・建築史家。2018年刊。記憶術自体は現在「場所法」とか「マインド・パレス」などと呼ばれているものに近い。情報の洪水が世界を覆い始めていたこの時代、西欧知識人たちは知識=智慧という前提のもと、あらゆるものを記憶しようと躍起になっていたらしい。その様は現在の我々から見ると滑稽にさえ感じられるが、確かにこれも人類の知的探求の一コマなのだろう。楽しく読めました。

  • yutaro13 さん

    ヨーロッパにおける記憶術の盛衰を追う。記憶術とは「心の中に仮想の建物を建て、そこに情報をヴィジュアル化して順次よく配置したうえで、それらの空間を瞑想によって巡回」するというもの。紙の調達が不自由だった古代ギリシアで長大な弁論を暗唱するために考案された記憶術は、変質を被りつつも中世を生き延び、情報の飛躍的増大を経験したルネサンス期に最大の質的変容を遂げ、印刷本の発明とともに情報処理のパラダイムが転回するに及んで忘れ去られた。「全史」と題するのは大仰すぎるとは思うものの、知的興奮を刺激される本には違いない。

  • デビっちん さん

    外付けHDDやUSB、あるいはクラウド上のストレージに情報を保管している現代は、中世の紙媒体から脳内の仮想空間に情報を保管していることと同じようであるという説明が妙に印象に残りました。情報は何でもかんでもそのまま保存しっぱなしにするのではなく、秩序的空間連鎖とイメージ化を組み合わせ、日々巡回することで情報への記憶もアクセススピードも高まるのだと思います。記憶術のやり方や歴史だけでなく、芸術への関連や研究者への言及もされていたのが乙なものでした。

  • masabi さん

    【概念】古代から初期近代までの記憶術を辿る。【感想】場所 、イメージ、秩序を基礎にした建築的記憶術が時代を経ていかに変化していったのか。古代の長時間の演説を支え、初期近代には立身出世の道具、情報爆発の対応として。最後には外部媒体の活用に道を譲る。

  • まろにしも さん

    ルネッサンスが沸き起こる過程で一緒に古代の記憶術が復興していく背景が興味深かった。近代に向かう中で記憶術がなぜ衰退していったのか? 記憶するという本来の目的から離れ、脳の潜在能力の覚醒を引き起こす手段として記憶術を捉えたとき、AIによるシンギュラリティが迫る現代において再び、人類にとって強力なツールとなり得ないだろうか。

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