名作なんか、こわくない PHP文芸文庫

柚木麻子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784569900988
ISBN 10 : 4569900984
フォーマット
出版社
発行年月
2021年01月
日本
追加情報
:
267p;15

内容詳細

名作は堅苦しい、と感じている人も多いだろう。しかしページをめくればそこにいるのは、今の私たちと変わらない悩みを抱えた人々で、女の友情、野心、恋の駆け引き、男の本音といったテーマなどが、余すところなく描かれている。本書は有吉佐和子の『悪女について』からメルヴィルの『白鯨』まで、五十七冊の読みどころとその本にまつわる著者の思い出を紹介。読んだ人もこれから読む人も楽しめるエッセイ集。

目次 : フランス文学篇(『女の一生』ギ・ド・モーパッサン―信じることをあきらめないエネルギー/ 『ボヴァリー夫人』ギュスターヴ・フローベール―何不自由ない主婦が破滅へまっさかさま ほか)/ 日本文学篇(『放浪記』林芙美子―胸をつかまれるキーワードが満載/ 『悪女について』有吉佐和子―読まなければ損をする物語 ほか)/ イギリス文学篇(『高慢と偏見』ジェイン・オースティン―十九世紀に生まれた元祖ラブコメディ/ 『お菓子とビール』サマセット・モーム―我慢せず、日々を謳歌する妻の可愛らしさ ほか)/ アメリカ文学篇(『緋文字』ナサニエル・ホーソン―悪評が魅力や財産に変わる時/ 『風と共に去りぬ』マーガレット・ミッチェル―欲望に正直な女の子を肯定してくれる男性 ほか)

【著者紹介】
柚木麻子 : 1981年、東京都生まれ。立教大学文学部フランス文学科卒業。2008年、「フォゲットミー、ノットブルー」で第88回オール讀物新人賞を受賞。受賞作を含む連作短編集『終点のあの子』でデビュー。15年、『ナイルパーチの女子会』で、第28回山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • aoringo さん

    世界の名作である57作品を柚木節で紹介。恋愛ゲームなフランス文学、人間ドラマに満ちたイギリス文学、情熱的なエネルギーはアメリカ文学、意外に奔放な日本文学。それぞれのお国柄を感じることができるのが興味深かった。柚木さんが女子校出身ということで、物語中の女性同士の関係に敏感で、これらの小説が柚木さんの作品にも影響を与えたのかな、とか考えると面白い。紹介されていた本のいくつかは今度図書館で借りてみよう。

  • Die-Go さん

    図書館本。名作の数々を著者独特の観点から評したエッセイ。女性主人公の物語が多く好みが少し別れそうだが、軽妙な語り口で語られていることもあり、どれも読んでみたくなる。★★★★☆

  • Comit さん

    積読本〜著者による名作紹介51選エッセイ集。選ばれているのは「女性」をテーマにしたものが多い印象、時代を遡っても生きづらさや悩み、抱えているものは、今とそれほど変わらない。だからこそ読み継がれるのが名作。紹介本のあらすじと読みどころ、それにまつわる著者の自虐的なエピソードを添えるあたりがクスッとしてしまいます。問題は紹介されている本を1冊も読んだことがないということ😱これは…なんか損をしている気分(笑)気になるものから読んでいこう📖

  • つーこ さん

    有吉佐和子の『悪女について』を読んでいない人は人生の半分ぐらいを損している・・ですって!みなさん、すぐに本屋へ行きましょう!!柚木さん独特の感性を持って名作とそれにまつわるエピソードを交えて語られるので、堅苦しくなく気軽に読めますし。ドロドロして暗いイメージのフランス文学も読めそう・・と思わせてくれますよ!

  • mayumi さん

    名作についてのエッセイ集。フランス文学と日本文学編はあまり惹かれなかったけど、イギリス文学、アメリカ文学編から俄然興味が湧く。読んだことある作品が多かったからかもしれない。「若草物語」と「風と共に去りぬ」が同時代に書かれたにも関わらず、北と南の違いのせいか、全く空気感が異なることや、「ジェイン・エア」のジェインの強かさなど、言われてみればそうだなあと思うことも。自分とは違う切り口からの視点が面白く、「白鯨」や「ハワーズ・エンド」なども読んでみたくなった。

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柚木麻子

1981年、東京都生まれ。立教大学文学部フランス文学科卒。2008年、女子校でのいじめを描いた「フォーゲットミー、ノットブルー」で第88回オール讀物新人賞を受賞。受賞作を含めた単行本『終点のあの子』でデビューし、繊細な心理描写で注目される。これまで六度、直木賞候補に。『ナイルパーチの女子会』で201

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