累々

松井玲奈

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087717358
ISBN 10 : 4087717356
フォーマット
出版社
発行年月
2021年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
216p;20

内容詳細

デビュー作『カモフラージュ』を超える衝撃。待望の最新小説発売。

本当の私は誰。
結婚、セフレ、パパ活、トラウマ……。不穏さで繋がる全5編。
たくらみに満ちた、著者の新境地。

「1 小夜」
「小夜と今年中に籍を入れたいと思う」。夕食の最中に告げられた、30歳の彼からの味気ないプロポーズ。23歳という自分の年齢が結婚に適しているのかどうか、小夜にはわからなかった。
「2 パンちゃん」
獣医の石川は、去勢手術をするたびに自分のモノが切られる夢を見る。そんなある日、友達以上恋人未満の女性とラブホテルへ行くことになり――。
「3 ユイ」 
恋愛シミュレーションゲームをプレイするがごとくパパ活女子との逢瀬を繰り返す星野は、これまで出会った誰とも違う、ある女子大生と出会う。
「4 ちぃ」 
美大生の彼女が、才能と人柄にのめり込んだハジメ先輩。すべてを賭けて好きになったその恋の末路は――。
「5 小夜」
誰もがうらやむ幸福な結婚式の、秘密。

【著者プロフィール】
松井玲奈(まつい・れな)
1991年7月27日生まれ。愛知県豊橋市出身。著書に『カモフラージュ』。

【著者紹介】
松井玲奈 : 1991年7月27日生まれ。愛知県豊橋市出身(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro さん

    2年前に読んだ『カモフラージュ』に続いて、松井 玲奈、2作目です。本作は、完璧な恋愛連作短編集でした。 最近、加藤シゲアキや又吉直樹等のタレント作家が各賞を賑わしていますが、中では松井 玲奈がNo.1かも知れません。その内、大きな賞を受賞しそうです。またAKB48や乃木坂46が消滅しても、著者は専業作家として生き残れそうです。 https://www.bungei.shueisha.co.jp/shinkan/ruirui/

  • nobby さん

    『累々』とは「たくさん積み重なっているさま」読了後その意味に行き着くと思わず「怖っ…」マリッジブルーにセフレにパパ活に♬チェリーな失恋と実に多彩なテーマで描く短編は痛々しい。それを相変わらず生々しくも鮮やかに読ませる文章力は健在。元アイドルがよくぞ赤裸々にと思うと意外だけれど、その冠はいらずもう本物だと思う!おまけに中盤辺りでハッとさせられ、そういう芸当もあるのかと脱帽…最もお気に入りは恋愛SLGに重ねる展開に『ときメモ』懐かしく思い出して楽しんだ3話目(笑)期待通りに楽しめた松井さんの次作がもう楽しみ♬

  • パトラッシュ さん

    人は様々な経験を積んで一人前になる。ヒロインの小夜が多くの男性と付き合って人を見る目を養い、痛い目に遭ったりもした末に幸福な結婚を勝ちとるプロセスは王道の成長小説だ。王道すぎて尖った部分がなく、サラッとした文章も相まってありがちな恋愛ものという感じを受ける。しかし時系列順で4→3→2→1→5となるところを、葉さんと出会って結婚するまでに過去の回想を挟む形をとることで小夜が恋愛に夢を持たない女になるまでを少しずつ浮かび上がらせるのだ。関係のあった男たちを結婚式に招くラストは、女の怖さしたたかさを突きつける。

  • ALATA さん

    「プロミス・シンデレラ」での怪演が気になり手に取る。何気に結婚前の女性がマリッジブルーに沈み込む様子が語られ瑞々しい感性に驚いた。連作短編集ということで読み進むとちょっとしたサプライズが続きよく練られているいるなぁ〜と感心しきり。ただ、友達の彼氏と関係を持ちハッピーエンドは違和感。★3※「愛してるの響きだけで強くなれる気がしたよ♪」…よりも、「片思い、ここでFinaiiy♪」のほうがスッキリするかな。

  • とん大西 さん

    …苦い読み味です。セフレにパパ活に…内面に抱える鬱々とした身勝手なエネルギー。それは若さゆえか癒えない傷痕ゆえか。行間に垣間見える小夜の笑顔にイミテーションのような儚さを感じます。掘り下げかたがちょいと粗いかもと思いましたが、巧みな構成で読ませるあたりはなかなか心ニクい。「誰も悪くないの。だって私たちみんなわかってたんだから、これが都合の良い関係だって」…嘘か真実か、愛か情か。この1文は結構効いてるかもしれません。

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