羅城門に啼く 新潮文庫

松下隆一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101049915
ISBN 10 : 4101049912
フォーマット
出版社
発行年月
2024年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
224p;16

内容詳細

平安の都は荒れ果てていた。親に名前もつけてもらえず、一生消えぬ傷痕を背負ったイチにとって、盗みも殺めるのも生き延びる手段だった。そこに聞えてくる空也上人の念仏。反発しながらも上人に従うイチは、ある時瀕死の遊女を救う。初めて感じる人のぬくもり。だが、過去を知る男が現れる。蘇る悪夢、赦されぬ罪、慟哭…。地べたに生きる人々の魂の再生を力強く描く傑作。京都文学賞受賞。

【著者紹介】
松下隆一 : 1964(昭和39)年、兵庫県生れ。作家、脚本家。2020(令和2)年、『羅城門に啼く』で京都文学賞を受賞。’23年、『〓(きゃん)』で細谷正充賞、’24年、同作で大藪春彦賞を受賞。脚本家としてのキャリアも長く、映画「二人ノ世界」「獄に咲く花」、ドラマ「天才脚本家 梶原金八」「雲霧仁左衛門」などを担当した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 新田新一 さん

    盗賊のイチは仲間と共に捨て鉢な生活を送っています。生きるために盗みを働き、人を殺します。ふとしたきっかけで、遊女と知り合い、共に生活するようになりました。イチは自分が彼女の父と母を買って殺したことに気づき、慄然とします。布教を続けていた空也上人と出会って、イチの生活は変わり始めたのですが……。荒廃した世で地を這うようにして生きる人々の姿が印象的な長編。暗い長編ですが、結末でわずかな救いを感じました。「欲しがるな、与え続けよ」という空也の教えは現代で十分通用すると思い、心に刻みました。

  • 読書家さん#Y さん

    私の好きな羅生門と同じ時代背景の作品でないかと推察される。羅生門より暗澹たる気持ちになり、救いがないと感じた。だがそれがむしろ良い。私も主人公と同じような生まれに恵まれなかった人間なので、これこそが人生だよなと共感できた。しかし私は時代に恵まれたので、盗みや殺しをせずとも生きることができた。時代が違えば私は主人公のような人生を歩むことになっただろうし、それは私だけでなく、誰もがその可能性を持っていると思う。あとがきの最後の方に書いてあった言葉が自分の中にすとんと落ちてきた。

  • さく さん

    「与えるのや、欲しがるのやないぞ」

  • かたばみ さん

    すごすぎて読後鳥肌がひかない。平安時代の暗部。悪党が人として生きていく様。生臭い血しぶきや死人の腐臭を感じながら物語の海に溺れていきました。

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