中華を生んだ遊牧民 鮮卑拓跋の歴史 講談社選書メチエ

松下憲一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784065318393
ISBN 10 : 4065318394
フォーマット
出版社
発行年月
2023年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
248p;19

内容詳細

後漢の滅亡から、隋の中国統一までの「魏晋南北朝時代」。この長い分裂時代の主役が、遊牧集団・鮮卑拓跋部である。代国の王・拓跋珪が三八六年に開いた王朝・北魏は、五胡十六国を平定し、中国の北半分を手中に入れる。遊牧民の伝統を残した王朝は、漢族の文化を取り込み、洛陽に新都を築き、雲崗・龍門に壮麗な石窟寺院を開く。胡漢が融合した「新たな中華」を生んだ拓跋部の人々は、その後の隋唐帝国でも活躍し、中国社会に溶け込んでいく。

目次 : 第1章 拓跋部の故郷―遊牧と伝説/ 第2章 部族を集めろ―「代国」の時代/ 第3部 部族を再編せよ―北魏の成立/ 第4章 中華の半分を手に―胡漢二重体制/ 第5章 中華の中心へ―孝文帝の「漢化」/ 第6章 胡漢融合への模索―繁栄と分裂/ 第7章 誕生!新たな中華―隋唐帝国の拓跋

【著者紹介】
松下憲一 : 1971年、静岡県生まれ。2001年、北海道大学大学院文学研究科博士後期課程東洋史学専攻修了。博士(文学)。現在、愛知学院大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 六点 さん

    先人の要約により本文については語るものがない。六点はこの分野については素人であるため「わぁ、面白いなぁ」という他はない。

  • まーくん さん

    中国史大家による解説というより第一線研究者による北方遊牧民の歴史考察。馴染みの薄い鮮卑・拓跋部を正面から取り上げ、中原中心の王朝史とは一味違う。北方遊牧民と漢族王朝の関係は長く複雑。遊牧民による征服王朝は中華文明に取り込まれ漢化したとされてきたが、一方的に飲み込まれてきたわけではなく、彼らの文化・習俗も中華を構成する重要要素だという。魏晋南北朝時代の北魏の歴史が中心、北魏は北部の平城を都とするが後期には中原の洛陽に遷都し中華色を強める。しかし、後の隋・唐の統一王朝も遊牧民起源という。一体中華の本質とは??

  • サアベドラ さん

    五胡十六国時代に華北に進出、代国・北魏を建国し後の隋唐帝国の礎となった鮮卑拓跋部の歴史を、その起源から北魏の東西分裂まで辿る選書。著者の専門は北魏政治史。2023年刊。鮮卑というと漢化政策を積極的に行い、漢族に同化していった遊牧民というイメージが強いが、実際には胡族としてのアイデンティティを長く保持し、仏教や食文化など後の中華民族に与えた影響も多大であったと説く。大学の講義を元にしたからか、少々内容が雑多な印象を受けた。政治史については若干駆け足だったので他の書籍で補完したほうが良さそう。

  • ピオリーヌ さん

    北魏前期には七人に担がれた黒氈(黒い絨毯)の上に皇帝が乗って、西を向いて天を拝する儀礼が「代都の旧制」として行われており、これは突厥・ウイグル・契丹等で行われる可汗の即位儀礼であるという。また同時に拓跋珪は中華皇帝即位の儀礼も整えた。皇帝即位と可汗即位の両方が行われていた。確か軍人皇帝時代のローマ皇帝も、皇帝擁立の際は近衛兵に盾に乗せられていたはず。五胡諸国と北魏の差異について。北魏では支配部族の拓跋部と、拓跋部に服属した部族を首都平城の周囲の畿内(雲代地区)に集め、彼らを支配集団の代人集団に作り変えた。

  • kk さん

    図書館本。代国前史としての拓跋力微の頃から六鎮の乱後の混乱期の頃までを中心とした、鮮卑拓跋部の歩みを概説。遊牧民たちの政治的・社会的・生活文化的な特徴を簡潔に説明しつつ、部族の統合・再編による中央集権に向けた試みや、遊牧社会と農耕社会の結合への努力の跡などに注目。料理や生活習俗などを例として中華文化の形成過程における胡俗の影響を論じたかったもののようだが、その具体的な時期・経路・機序などについては殆ど語られず。企画意図に紙数が追い付かなかったのかな。それはそれとして、たいへん勉強になる一冊でした。

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