夏の坂道

村木嵐

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784267021664
ISBN 10 : 426702166X
フォーマット
出版社
発行年月
2019年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
424p;20

内容詳細

あの日、「総長演説」が敗戦国日本を蘇らせた!学問と信仰で戦争に対峙した戦後最初の東大総長・南原繁の生涯を描く歴史長編。

【著者紹介】
村木嵐著 : 1967年京都市生まれ。京都大学法学部卒業。会社勤務等を経て、95年より司馬遼太郎家の家事手伝いとなる。司馬遼太郎氏の没後、夫人である福田みどり氏の個人秘書を19年間務める。2010年『マルガリータ』で第17回松本清張賞を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • kawa さん

    主人公・南原繁は戦中〜戦後にかけて、東大に在籍した政治哲学者で学長も歴任した方。やや専門的で難解なところもあるが、当時の学会を担った有名学者が目白押し登場で、学会の雰囲気や新憲法制定の事情や周辺が知ることができる興味深い一作。著者は司馬遼太郎氏の秘書の経歴がある、南原の恩師・小野塚喜平次は日露戦に対露強硬策を唱えた帝大七博士の一人として参謀総長・大山巌から「きょうは馬鹿七人がきた」と称された人(本書によれば小野はこの行動を後悔している)、徳富蘆花の話等、司馬氏の「坂の上の雲」の後書きにも紹介されている。

  • yhirose254 さん

    『ドイツの哲学者フィヒテは、人間の労働は荷を運ばされる家畜のようであってはならないと言った。人は生きるかぎり働くが、眠る前には天を見上げ、心を解き放つゆとりがなくてはならない。(p44)』誰かを儲けさせるために'消費'を続けるべく死ぬまで働かなければならない「一億総活躍」な我々は、なかなか心のゆとりを持つのが難しい。閑話休題、戦前、戦後インテリゲンチャたちの心情を明らかにしてくれる好著に出会えたが、時代の流れに棹さすことが当時と同様に難しい今、インテリにはほど遠い読書子は立ち竦むしかない。

  • 椎茸どんこ さん

    戦後東大総長を努めた南原繁の生涯。憲法の制定にまつわるGHQの関与など、改憲議論の高まる今、読んでおいてよかったと思った。学徒出陣にまつわる記述は心が傷んだ。この感想を書いている時、折しもNHKでは開戦に纏わる番組を放映していた。この本を読んでいなかったら違う思いをしていたであろう。日本が真に平和を希求するのであれば、過去に学び、さらに科学的に分析する必要がある。自衛隊のこと、教育基本法のこと。まだまだ勉強すべきことがあることを教えてくれた良書に出会えた。

  • はるさん さん

    戦後初の東大総長に就任した南原繁の生涯を綴った長編。前半に描かれた若き学級の徒である主人公が、東大教授となり戦後の混乱の中で、教育・学問のあるべき姿を目指していく後半は静かに迫力を持って迫ってくる。良質な物語に感動。

  • haru さん

    どしりとくる読み応えがありました。 政治、学問、教育、宗教、戦争、憲法、そして我が国日本。 真剣に向き合うには壮大でなんとなく仮置きしたまま生きてきてしまいましたが、読み進めると向き合わざるをえなくなります。憲法について考えないといけない今、村木嵐さんの紡ぎだす丁寧で愛のある言葉に導かれて、理論的に情緒的に考える機会となりました。

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