歌うクジラ 下

村上龍

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062165969
ISBN 10 : 4062165961
フォーマット
出版社
発行年月
2010年10月
日本
追加情報
:
20cm,357p

内容詳細

見知らぬ声に導かれるように、果てしない旅は続く。やがて青い地球を彼方に眺める宇宙空間に想像を絶する告白が…。22世紀、究極を戦う少年。最後に訪れる救済と祈り。著者渾身の壮大な希望の物語。〈受賞情報〉毎日芸術賞(第52回)

【著者紹介】
村上龍 : 1952年、長崎県に生まれる。武蔵野美術大学中退。’76年に『限りなく透明に近いブルー』で群像新人文学賞、芥川賞を、’81年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、’96年に『村上龍映画小説集』で平林たい子文学賞、’98年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、2000年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞を受賞、’05年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。小説、エッセイにとどまらず「TOPAZ(トパーズ)」などの映画製作や、サッカー、国際政治、経済に関する著作など、あらゆるジャンルで旺盛な活動を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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この本は、とにかく村上龍の想像力が凄すぎ...

投稿日:2012/09/07 (金)

この本は、とにかく村上龍の想像力が凄すぎる! 近未来の日本が舞台なのですが、もうカオス状態!! もともと村上龍にあった暴力性や特殊な性描写は健在なのですが、日本にあらゆる民族が入り混じっていて、科学技術もとてつもなく進歩した世界を見事に作り出しています。 しかし今の世界とはかけ離れた完全な想像の世界の状況、状態の描写なのに、簡潔な文章で、理にかなってるように感じ読者の想像力をかき立ててくれるシーンが次々と続きます。あと読みにくい台詞が沢山出てくるのですが、慣れると、訳分からないんだけど何故か意味の分かる台詞を考え出す想像力と文章力に驚かされます。  この小説は僕にとってはファンタジーです。いや、近未来ファンタジーとでも言いましょうか。またはSFファンタジー。 とにかく、尋常ならざる想像力で書かれている小説でした。  

ひ〜ちゃん さん | 東京都 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 優希 さん

    「理想を現実化した社会」のおぞましさを赤裸々に見せられたような気がします。社会制度が進化したとしても、それが人の幸せにつながるかと言えばそうではないというのが痛烈な皮肉ですよね。おそらく、進化をしてもまた更なる理想が追い求められることになり、袋小路に迷い込むことになってしまうと思われます。それでも前に進むしかないのが虚しさを感じさせました。希望は永遠に見えないのでしょうか。

  • rubix56 さん

    6h ☆☆☆☆ 上巻読了から期間は相手しまったが、やっと読了。 上巻でも書いたが、超格差社会の中に絶望しかない。でも、読んでいると何かしれんけど、ワクワクしていくる。不思議な小説だ。下巻(特に終盤)では、「希望の国のエクソダス」の時にもそうだったが、終盤になるにつれて、物語の背景など説明口調が長くなってくる。 だけど、面白いことには変わらない。 やっぱり、村上龍はすごい。

  • kishikan さん

    フゥ、久しぶりに読むのに時間がかかった。テーマは「文明の発達がもたらす権力の大衆へ与える影響」とでも言うべきか。「希望の国のエクソダス」が、経済発展が「鎖国的自治国家体制」に導くといったテーマだったように、これは経済が発達し安定的な社会になればなるほど、権力は社会の秩序維持のため、人が持つ本来的機能までも支配する驚異を示唆したのだろう。ともあれ、映画化したら面白いだろうなぁ。「アイランド」「マトリックス」みたいにSFXを駆使したハリウッド映画で。でも言葉の言い回しなど、英語での脚本づくりは難しいかもね。

  • ちゃちゃ さん

    (え,えええっ!クジラさん・・・。そりゃあないよぅ〜。)作品に込められた渾身のメッセージは充分に受け取りました。だが,そこまでの道のりが長く険しすぎ・・・。でもマラソンを完走したような充実感はあるかもしれない。頑張った!「取り戻せない時間と,永遠には共存し合えない他者という,支配も制御もできないものがこの世に少なくとも二つある・・・」うん,そうだね。それを忘れてしまった時,このお話の世界が現実のことになってしまうのかもしれませんね?だって,狂った世界だけれど,今の世界とどことなく繋がっているよ?

  • ヨクト さん

    圧倒的筆力と想像力の物語。そして鈴木成一氏による素敵な装丁。頭の中に話しかけてくるあなたはだれ?クチチュとはなに?歌うクジラとはなに?世界は、そして社会はどうなっているの?10代の少年の冒険譚は、エロとグロ、生と性、想像と妄想で綴られる。拡がる物語と共に、積み重なる疑問、そして終焉。すべてが明らかになるわけではないが、この物語には強靭なエネルギーが詰まっている。村上龍氏らしい作品。

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人物・団体紹介

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村上龍

1952年長崎県生まれ。1976年『限りなく透明に近いブルー』で第七五回芥川賞受賞。『コインロッカー・ベイビーズ』で第三回野間文芸新人賞、『半島を出よ』では第五八回野間文芸賞、第五九回毎日出版文化賞を受賞。映画化・監督作品も多数。メールマガジン「JMM」主宰、「カンブリア宮殿」(テレビ東京)にメイン

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