本当の翻訳の話をしよう 新潮文庫

村上春樹

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101001760
ISBN 10 : 4101001766
フォーマット
出版社
発行年月
2021年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
512p;16

内容詳細

“翻訳は塩せんべいで、小説はチョコレート。交互に食べて、あとは猫がいれば、いくらでも時間が過ぎちゃう”という「翻訳家」村上春樹が、盟友・柴田元幸とともに語り合った対話全14本。海外文学から多くのものを受けとった二人が、翻訳という仕事の喜びを語りつつ、意外とも思える饒舌さで「作家」村上春樹の創作の秘密が明かされる必読の対話集。7本の対話を追加した「増補決定版」。

目次 : 僕たちはこんな(風に)翻訳を読んできた(1)(饒舌と自虐の極北へ―フィリップ・ロス『素晴らしいアメリカ野球』をめぐって/ ハーディを読んでいると小説が書きたくなる―トマス・ハーディ『呪われた腕』をめぐって)/ 僕たちはこんな(風に)翻訳を読んできた(2)(雑然性の発熱―コリン・ウィルソン『宇宙ヴァンパイアー』をめぐって/ 共同体から受け継ぐナラティヴ―マキシーン・ホン・キングストン『チャイナ・メン』をめぐって)/ 僕たちはこんな(風に)翻訳を読んできた(3)(闇のみなもとから救い出される―ジェイムズ・ディッキー『救い出される』をめぐって/ ラードナーの声を聴け―リング・ラードナー『アリバイ・アイク』をめぐって)/ 僕たちはこんな(風に)翻訳を読んできた(4)(青春小説って、すごく大事なジャンルだと思う―ジョン・ニコルズ『卵を産めない郭公』をめぐって/ 一九三〇年代アメリカの特異な作家―ナサニエル・ウエスト『いなごの日/クール・ミリオン』をめぐって)/ 僕たちはこんな(風に)翻訳を読んできた(5)(小説に大事なのは礼儀正しさ―ジョン・チーヴァー『巨大なラジオ/泳ぐ人』をめぐって/ 短篇小説のつくり方―グレイス・ペイリー『その日の後刻に』をめぐって)

【著者紹介】
村上春樹 : 1949(昭和24)年、京都市生れ。早稲田大学第一文学部卒業。’79年『風の歌を聴け』(群像新人文学賞)でデビュー。主な長編小説に、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(谷崎潤一郎賞)、『ノルウェイの森』、『ねじまき鳥クロニクル』(読売文学賞)、『海辺のカフカ』、『IQ84』(毎日出版文化賞)、『騎士団長殺し』などがある。短編小説集、エッセイ集、紀行文などの他、翻訳書も多数

柴田元幸 : 1954(昭和29)年、東京生れ。米文学者・東京大学名誉教授。翻訳家。『生半可な學者』で講談社エッセイ賞受賞。『アメリカン・ナルシス』でサントリー学芸賞受賞。トマス・ピンチョン著『メイスン&ディクスン』で日本翻訳文化賞受賞。翻訳の業績により早稲田大学坪内逍遥大賞受賞。アメリカ現代作家を精力的に翻訳するほか、著書も多数。文芸誌「MONKEY」の責任編集を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • buchipanda3 さん

    「いい小説にはいい小説の強みがあるし、あんまりよくない小説にも強みはある。こういう本もなくちゃいけないという重みがある」。文庫で再読。村上氏と柴田氏の対談が7本と結構な分量が増補されていた。他の既刊本からの再掲だが、どれも私は未読で中身も興味のある米文学ネタなので面白く読めた。小説は耳で書く、黙読しながらヴォイスが立ち上がるまで書き直すと語る村上氏が印象的。イギリスは描写で勝負、アメリカは声で勝負なのだとか。うむむ、文章から声がググっと迫ってくる感覚って確かにある。そういう本をもっと読みたい、感じたい。

  • 鱒子 さん

    頂きもの 20世紀前半〜のアメリカ文学と日本語翻訳について、翻訳者柴田元幸さん&村上春樹さんが対談したものがメイン。柴田さんの「日本翻訳史」も載っています。お二人の翻訳対決(?)は面白かった。盛りだくさんで贅沢な一冊。日本語翻訳者さん達に感謝!

  • chantal(シャンタール) さん

    本当は「翻訳夜話」から読んだ方が良かったんだろうけど、とりあえず手元にあるこちらから。お二人の英米文学に対する愛情や造形の深さが迸ってる感じで、紹介されてる本、みんな読みたくなる。元々私は短編が好きなので、村上さんのおかげでカーヴァーにも出会えたし、良かった。お二人の翻訳を並べて読むと、やはり学者と作家だな、と思うような違いがあって楽しい。好きな作品を翻訳出来たら、それは楽しいだろうなあと思う。村上さんが盆栽のような趣味でやってるって、そんな境地に至れるの、羨まし過ぎる!

  • 佐島楓 さん

    村上春樹の小説に翻訳という行為がいかに大きな影響を与えているかがよくわかる一冊。外国文学(特に英米文学)が彼の文体をつくり、強化してきたことが納得できる。カーヴァーやフィッツジェラルド、チャンドラーなどは私も春樹訳で読んだし、そうでなかったら読んでいたかどうか怪しい。柴田先生との対談で今後訳してみたい作家などについて言及なさっているのが嬉しいところ。これからも良質な文学を読者に届けてくださることを期待しています。

  • けぴ さん

    村上春樹と柴田元幸の翻訳を巡るディープな対談。読んだことの無い本の話題でも不思議と興味深く読めた。同じ英文の題材で二人が和訳したものが並んで掲載されているところがあり一番の読みどころ。柴田訳は原文に限りなく忠実である一方、村上訳は原文の意味を損なわない範囲で読みやすい日本語。翻訳はそれほど儲かるものでは無いようであるが、好きな作家を翻訳することには愛があるよう。本書から読みたい作品がいくつか見つかったのも収穫。

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村上春樹

1949(昭和24)年、京都府生れ。早稲田大学文学部卒業。 1979年、『風の歌を聴け』でデビューを飾り、群像新人文学賞受賞。

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