ねじまき鳥クロニクル 第3部 新潮文庫 改版

村上春樹

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101001432
ISBN 10 : 410100143X
フォーマット
出版社
発行年月
2010年04月
日本
追加情報
:
16cm,600p

商品説明

猫は戻り、涸れた井戸に水が溢れ、綿谷昇との対決が迫る。壮烈な終焉を迎える完結編。

僕の考えていることが本当に正しいかどうか、わからない。でもこの場所にいる僕はそれに勝たなくてはならない。これは僕にとっての戦争なのだ。「今度はどこにも逃げないよ」と僕はクミコに言った。「僕は君を連れて帰る」僕はグラスを下に置き、毛糸の帽子を頭にかぶり、脚にはさんでいたバットを手に取った。そしてゆっくりとドアに向かった。(本文より)

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ここまでいつになったらたどり着けるのか…...

投稿日:2021/04/10 (土)

ここまでいつになったらたどり着けるのか……第1部で何度も挫折しているおバカさんです。村上作品は好きなので、何とか楽しく読了したいのですが、いつになることやら。おうち時間が増えた今こそチャンスと期をうかがっている次第です。

アヒル交響曲 さん | 不明 | 不明

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村上春樹の創作のピークに当たる作品だと思...

投稿日:2021/04/08 (木)

村上春樹の創作のピークに当たる作品だと思います。 村上文学に繰り返し登場する要素―大切な女性の喪失、学校に行かない魅力的な少女、井戸の底、異世界間の行き来、音楽に関するマニアックな情報など―が、ほとんど登場。どのキャラクターも強烈で、物語の語り口は、奔流のように勢いが感じられます。最近の作品にもそれぞれに良さはありますが、この物語の完成度があまりに素晴らしいため、どこか焼き直しのように感じられるほどです。

座頭 さん | 兵庫県 | 不明

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村上春樹作品の中でも特にお気に入りの作品...

投稿日:2019/02/18 (月)

村上春樹作品の中でも特にお気に入りの作品の完結編です。未だに何度も読み返しています。が、飽きません。

ぶぶぶ さん | 千葉県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア さん

    読み終えて、しみじみとした感動に包まれる。いいエンディングだ。1章前のクミコの手紙「私たちはあのときに猫を失うべきではなかったのですね」も哀切だ。人は、生まれてくる時と場所を選ぶことはできない。終戦直前の満州国新京で、脱走を図った若い中国人たちを殺すように命令せざるを得なかった中尉は、そして銃剣やバットで直接に手を下して殺した兵隊は、あるいは私であったかも知れないし、あなたであったかも知れないのだ。この小説は、村上春樹の作品の中ではもっとも暴力の影が濃い。トオルの綿谷ノボルに対する殺意も、本物なのだろう。

  • zero1 さん

    村上の中核といえる作品。野球のバットが活躍した第3部。水に注意。ナツメグとシナモンが登場。亨は妻を取り戻せた?義兄の綿谷ノボルとはどうなった?別の作品に登場する牛河も出てくる。500ページあるので再読でも数日かかった。まさしく【書いているうちに長くなる】村上作品の特徴。抑留先でボリスと間宮中尉の再会が現代につながる。結末を予想できた人はどれだけいた?その前に謎が多すぎて理解するのに脳をフル活用。この後どうなったのか。本書を分からないで終わるか、傑作と認めるかで大きく分かれる。それは仕方ない。

  • HIRO1970 さん

    ⭐️⭐️⭐️第3部完結してしまいました。摩訶不思議な村上ワールドが最後の最後まで見事に継続して、どれが現実なのか夢なのか果たしてクミコさんと逢えるのか、逢えないのか、過去なのか今なのか、かなりブレーンストーミングみたいな感じで複雑だけど飽きさせない面白さでした。長編すっかり気に入りました。

  • はっせー さん

    三部作読んでみて本当にすごいものを読みきったなーっていう風に感じた!話が複雑であり中身も抽象的であったが体の中に水のように染み渡るそんな感覚であった。三部作を通して出てくるのは意識である。意識の中でさまざまな人物と出てくる。その話を読んでみて何故かユング心理学が頭に浮かんだ。ユング心理学には無意識が重要視されている。綿谷ノボルを見るときユング心理学シャドウ(影)が色濃く反映されているのではないかと考えた。クミコの姉は意識と無意識の調和を壊されてしまったのではないと思った。長かったが読んで良かった!

  • 抹茶モナカ さん

    気になった部分にペンで傍線を引き、付箋を立てながらの再読。壁を抜け、異界に行き、妻を連れ戻す話。初読の頃から、綿谷昇の自分の姉や妹を汚すという悪の部分が、自分に重なるような気がして、自分を糾弾されているような感じを受け、苦手意識のあった本。僕には綿谷昇のような闇がある、と感じて来た。久し振りに再読してみると、歴史を上手く使いながら、より大きな物語を書いていて、描写も凄くて、作家としての転換点だったんだな、と思った。暴力が大きなテーマになっていて、作家としての氏の転換に初読の際は置いて行かれたのだ、と思う。

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人物・団体紹介

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村上春樹

1949(昭和24)年、京都府生れ。早稲田大学文学部卒業。 1979年、『風の歌を聴け』でデビューを飾り、群像新人文学賞受賞。

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