この本を書いたのは誰だ? 統計で探る“文章の指紋”

村上征勝

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784585291985
ISBN 10 : 4585291989
フォーマット
出版社
発行年月
2020年03月
日本
追加情報
:
211p;19

内容詳細

シェイクスピアの作品や『聖書』『源氏物語』など、書き手が疑わしい文章は、洋の東西を問わず数多く存在する。本書はこのような疑惑の文章に対して、「書き手を特定できるような、文章の特徴(クセ)」=“文章の指紋”をみつけるために行われてきた様々な方法を紹介し、また著者が携わった日本語を対象とする事例を解説する。

目次 : 第1章 かい人21面相は二人いた―脅迫状を書いたのは誰か(犯罪事件篇)(二人いた「かい人21面相」―21面相への逆挑戦状/ 殺人犯の蛇足―保険金殺人事件 ほか)/ 第2章 ノーベル文学賞の盗作疑惑―小説の作者は誰か(文学作品篇)(『ハムレット』を書いた人物―シェイクスピア・ミステリー/ ノーベル賞作家の盗作疑惑―ショーロホフの『静かなドン』 ほか)/ 第3章 愛国者の名を騙る者―国王を誹謗したのは誰か(政治・哲学篇)(真贋論争が続くギリシア哲学の重要文献―プラトンの『第七書簡』/ 愛国者の名を騙る者―『ジュニアス・レターズ』 ほか)/ 第4章 神の言葉を伝える―聖書を書いたのは誰か(宗教篇)(預言者イザヤ複数説―「イザヤ書」(『旧約聖書』)の著者/ 使徒パウロが書いたのは何通?―「パウロの書簡」の書き手 ほか)/ 第5章 “文章の指紋”は作り直せるのか(“文章の指紋”を見つける/ “文章の指紋”となった「読点のつけ方」 ほか)

【著者紹介】
村上征勝 : 統計数理研究所名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授、元同志社大学文化情報学部長。工学博士。専門は計量文献学、統計学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • キク さん

    統計的に文章を解析して、グリコ事件のかい人21面相の脅迫状は2人の人物によって書かれていたと特定している。同様の手法で、源氏物語や聖書、日蓮の遺文について、複数の作者の存在を明らかにしている。科学的解析手法の進化によって、絵画における真贋判定の精度が飛躍的に高まっていることは知っていたけど、文章でも同じことがおこっていた。その飛躍には、著作権が切れた作品をテキスト化して無料で公開している「青空文庫」の存在が大きいとのこと。1万作以上の作品のテキストを自由に解析できるって、たしかに文献学にとっては貴重だよな

  • Ayumi Katayama さん

    この類いの本は、またまた好みなのである。統計は苦手である。だけども、大量のデータをあれやこれやといじくるのが好きなのである。本書でいじられている作品は多数。だが、開いて最初に現れるのは「かい人21面相」。あのグリコ・森永事件の脅迫状である。総計160通もあったという。その中は二種類があるのだそうだ。分析は「空白の使用率」。たったそれだけのことが、160通の脅迫状を二種類に分ける。

  • はづきち さん

    職場の図書館にリクエストして入れてもらいました。グリコ・森永事件の脅迫文から犯人は2人以上いたのではないかと推測したり、シェークスピアの作品は本当にすべてシェークスピアが書いたのかを確かめたりするため、”文章の指紋”を使って統計学的に分析した結果を紹介しています。 こういうふうに文章を統計分析して、贋作を見極めたりある特定の年代に刺さる小説を書いたりするAIが開発されるのかしら。楽しみでもあり怖くもある。私個人がある特定の小説ジャンルになぜ嫌悪感を抱くのかも統計分析でわかるようになるのかな。

  • もだんたいむす さん

    面白かった。シェイクスピア目的で読み出したのでそれが少なかったのは残念だが、「これとこれを比べることにより、作者が同じか推定します」といった説明が面白かった。ただ、テキストをデータにする話がコラムで少ししか触れられていないのが残念。

  • ヨシツネ さん

    全てにおいて有効な文章の指紋は存在しない。読点は日本語には有効かも?多少の文の違いは影響しない。異本は影響ない。散文とそれ以外では着目する語は違う。その人の思考の変化は多少の影響あり。過去の捏造文はかなり難しい。同時代の捏造は見破るには難しい

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村上征勝

統計数理研究所名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授、元同志社大学文化情報学部長。工学博士。専門は計量文献学、統計学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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