アラビア太郎 講談社プラスアルファ文庫

杉森久英

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062816830
ISBN 10 : 4062816830
フォーマット
出版社
発行年月
2016年10月
日本
追加情報
:
576p;15

内容詳細

その男、山下太郎は、満洲で莫大な財産を築くも、敗戦ですべてを喪った。しかし、戦後復興の核となる石油を欧米資本に依存している現実を危惧し、69歳でアラビア石油を創業。世界から“山師”と揶揄されながら、中東で「日の丸油田」を見事打ち立てた―。日本近代興亡の中で成功と没落、再興を成し遂げた、忘れられた破格の豪傑・山下太郎を、『天皇の料理番』著者が描ききる!

【著者紹介】
杉森久英 : 1912(明治45)年、石川県七尾市に生まれる。東京帝国大学国文学科卒業後、熊谷中学校(現・埼玉県立熊谷高等学校)教員、中央公論社、大政翼賛会文化部、日本図書館協会などを経て、戦後に河出書房に入社。『文藝』編集長などを務めながら、自らの作品を『中央公論』に発表、その後に退社し、作家専業となる。『天才と狂人の間』で第47回直木賞を受賞。とくに伝記小説を多く手がけ、『近衛文麿』(第41回毎日出版文化賞受賞)など多数の作品がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ばんだねいっぺい さん

     「日本人の油田」。世界の石油メジャーと戦ったこの歴史的意義の後世への影響。山下太郎→満州太郎→アラビア太郎。クラーク博士の名言をここまで体現した男も珍しいのではないか。 サウジ・クウェートとの交渉のヒリヒリがたまらなかった。ドラマ化してるのかな?

  • Akihiro Nishio さん

    良く言えば国家的視点で活躍する大事業家、悪く言えば政商である山下太郎の生涯。ウラジオストクからの缶詰輸入、中国での闇米購入、満州での社宅建設事業と、当初から政治と深く関わる事業スタイルである。69歳にして最後に手掛けるのが、日本初の石油採掘事業。様々な困難ののち結果的には上手くいったが、運に恵まれた面も多分にあった。これだけ大きな事業では有り余る資金を持って交渉できる立場にないと危ない。山下の人の為に金を使うそれまでの生き方が最後に活きたことは言うまでもない。

  • 緋莢 さん

    1970年に文藝春秋社から刊行、1981年に集英社文庫に収録。その集英社文庫版をもとに校訂のうえ、2016年に再文庫かしたそうです。タイトルの「アラビア太郎」は 戦後、ペルシア湾海底油田の開発利権を獲得、「アラビア石油株式会社」を創立、油田の発見・採掘を行ったためですが、それは晩年になってから。それまでにもオブラート開発から始まり、米の輸入や満州鉄道の社宅建設などを行っています(続く

  • isao_key さん

    1970年に出版され、昨年再文庫化された「アラビア太郎」こと、実業家山下太郎を描いた作品。出版から50年近く経つが、全く古臭さを感じさせず、生き生きした描写に著者の力量を感じる。終盤のクエートでの石油の利権を獲得するまでと実際に石油が採掘されるまでのくだりは、読むのももどかしいほど、はらはらさせられる。私利私欲のためではなく、国のため、人類のためにといったスケールの大きさと情熱、またロマンを兼ね備えた人であった。一方で他人に当たり、細かすぎるほどの指示を与えたりしたが、必ず後でフォローする温かさもあった。

  • マナティ さん

    なかなかの長物。 青年期から最後まで意志を貫いた太郎に感動した。 何度も浮き沈みのあるジェットコースターのような人生だが、誰しもチャレンジやリスクを伴う選択する場面があるので勇気を貰える。 個人的には徹頭徹尾、良心を持った人間だったのが良かった。

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人物・団体紹介

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杉森久英

1912年、石川県生まれ。東京大学国文科卒業。河出書房の『文芸』編集長を務める。1953年、短編「猿」を発表、芥川賞候補となり、これを機に文筆に専念。1962年、同郷の異色作家・島田清次郎を描いた『天才と狂人の間』で直木賞受賞。伝記文学にすぐれた作品があるが、風刺小説でも好評を博す。『能登』で平林た

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