あの子の考えることは変 講談社文庫

本谷有希子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062775519
ISBN 10 : 4062775514
フォーマット
出版社
発行年月
2013年06月
日本
追加情報
:
176p;15

内容詳細

Gカップ「おっぱい」をアイデンティティとする23歳フリーター・巡谷。アパートの同居人は、「自分は臭い」と信じる23歳処女・日田。日田は外見に一切気を遣わぬ変人だが、巡谷は彼女だけが自分の理解者だとも感じている。情けなくどうしようもなく孤独な毎日も、二人が一緒ならなんとかやっていけるかもしれない。大江健三郎賞受賞作家(『嵐のピクニック』)による、情けなくて可愛い青春エンターテインメント!

【著者紹介】
本谷有希子 : 1979年生まれ。2000年、「劇団、本谷有希子」を旗揚げし、主宰として作・演出を手がける。’06年上演の戯曲『遭難、』(講談社)で第10回鶴屋南北戯曲賞を史上最年少受賞。’08年上演の戯曲『幸せ最高ありがとうマジで!』(講談社)で第53回岸田國士戯曲賞受賞。小説では’11年『ぬるい毒』(新潮社)で第33回野間文芸新人賞、’13年『嵐のピクニック』(講談社)で第7回大江健三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 風眠 さん

    あぁ、イタい・・・。こじらせ過ぎて痛々しいよ。Gカップのおっぱいこそが自分自身であり、逃げ場でもあるフリーターの巡谷と、自分は臭いと言い張り、ダイオキシン症候群を証明するんだとこだわり続ける処女で無職の日田。高校時代の同級生だった2人。どちらも孤独で自意識が暴走している。ここまで極端にならないと自分を保てないほどの孤独って、ものすごいなって思う。想像もつかないその孤独は、自分で自分を破壊してしまうくらいの威力なんだな。表現の仕方はすごく下品なんだけど、なんだか切ない寂しい気持ちになる物語だった。

  • hit4papa さん

    二人の非モテ女子の日常が描かれた作品です。ひとりは、巨乳だけが取り柄えのフリーター。ひとりは、自臭症に苛まれる手記家(?)。同居するイタい二人の、しょーもない会話に苦笑いです。露悪的というか、よくぞここまでさらけ出しましたねっ、と感心してしまいます。男に弄ばれる巨乳女子と、その男に処女を奪って欲しい自臭症女子。彼女たちの、彼女たちなりの一生懸命な行動がイタさに輪をかけます。ラストの巨大煙突に登る二人の姿には、その表象するものはともかくとして清々しさを感じました。ただ、著者の他の作品と比べるといま一つかな。

  • 巨峰 さん

    あの子たちの考えることは変!感覚と衝動が密接に結び付く感じ。よくわからんが、簡単に解られても嫌だろうなぁと。

  • PEN-F さん

    す、凄まじいまでの破壊力ッ‼️ これ程までのパンチ力を秘めた小説が果たしてあっただろうか?🤔 完全にイッちゃってるよね‼️🤩ブッ飛んじゃってるよね‼️😍 「あんたは、あんた自身が原発から出る有害物質なんだよ!ダイオキシンよりずっとひどいの!凄まじい孤独って、そんなの当たり前でしょ!あんたは核なんだから!核が寂しいとか言ってる場合じゃないでしょ!?」....先の見えない暗闇の中、必死に孤独に立ち向かおうとする彼女達.... そして、お互いがお互いを理解しあえた時...私の瞳にはうっすら涙が...。

  • dr2006 さん

    流石本谷有希子、読者に忖度しない赤裸々な描写は相変わらずだ。一気読みした!普段は世話焼きだが突発的に爆ギレする主人公の巡谷♀、体質への過剰な自意識によって悲観を貯め込む引きこもりの日田♀。巡谷は、巡谷の部屋の滞在が徐々に増えてきた日田と同居することにした。依存する日田と世話焼きの巡谷はベストな組合せか?二人は高校からの友人だが、なし崩し的に始まった「変人♀×2」の同居はやがて激しい化学反応を起こす。自分の根源を他人に理解してもらえない鬱憤、それを晴らすにはどうしたら?二人のエネルギーが噛み合った瞬間…。

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人物・団体紹介

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本谷有希子

1979年、石川県生まれ。2000年「劇団、本谷有希子」を旗揚げし、主宰として作・演出を手がける。主な戯曲に『遭難、』(第10回鶴屋南北戯曲賞)、『乱暴と待機』、『幸せ最高ありがとうマジで!』(第53回岸田國士戯曲賞)などがある。主な小説に『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』、『生きてるだけで、愛。』

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