原節子、号泣す 集英社新書

末延芳晴

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087207422
ISBN 10 : 4087207420
フォーマット
出版社
発行年月
2014年06月
日本
追加情報
:
254p;18

内容詳細

小津安二郎は今なお注目を集めている映画監督である。その小津作品の中でも頂点と評されるのが紀子三部作、『晩春』『麦秋』『東京物語』だ。各作品のフィナーレに近い場面で、ヒロインを演じた女優原節子は全身を震わせて泣き崩れる。小津が、不滅の名を残し得たのは、この三本の映画のフィナーレで原に号泣させたからだといっても過言ではない。「泣く」という行為を切り口に、幸福の限界、幸福の共同体の喪失、という小津映画の主題と思想的本質に迫る画期的評論。

目次 : 第1章 ほとんどの小津映画で女優たちは泣いた/ 第2章 小津映画固有の構造と主題/ 第3章 思想としての小津映画/ 第4章 原節子は映画のなかでいかに泣いたか/ 第5章 原節子をめぐる小津と黒澤明の壮絶な闘い/ 第6章 『晩春』(1)―原節子、初めての号泣/ 第7章 『晩春』(2)―娘は父親との性的結合を望んでいたか/ 第8章 『麦秋』―失われた幸福なる家族共同体/ 第9章 『東京物語』―失われた自然的時間共同体/ 第10章 喪服を着て涙も見せずスクリーンから消えていった原節子

【著者紹介】
末延芳晴 : 1942年東京都生まれ。文芸評論家。東京大学文学部中国文学科卒業。同大学院修士課程中退。1973年欧州を経て渡米。98年までニューヨークを拠点に現代音楽、美術等の批評活動を行い、帰国後文芸評論に領域を広げる。『正岡子規、従軍す』(平凡社)で第二四回和辻哲郎文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ネムル さん

    シナリオには「声を忍ばせて泣き入る」と書かれているのに実際は号泣しているという指摘から、原節子の抑制と激情について描いている。そして山中貞雄・黒澤明・小津安二郎へと受け渡される「泣き」のキャッチボールという想像も面白い。ただし小津の「思想」や「真実」をくどいまでに繰り返のは鼻につく。

  • Gen Kato さん

    「紀子三部作」を中心にした小津安二郎映画論および原節子論。納得できる部分もあれば異論もあり。にしても『晩春』の壺のショットの意味、誰がどう説明してくれても完全には首肯しかねる。(そこが面白いところなんだけど

  • marsh さん

    原節子出演の小津作品を丁寧に読み解くことで「小津安二郎作品論」かつ「原節子論」に仕上げています。特に紀子三部作「晩春」「麦秋」「東京物語」での主人公原節子の「泣く」シーンから、家族の関係性や幸福な家族共同体の崩壊と喪失といった小津作品の主題を解き明かしており説得力がありました。高橋治氏と蓮實重彦氏の小津作品論には違和感を禁じ得ない部分がありましたが当作品で納得すると同時に、第五章「原節子をめぐる黒澤明との壮絶な闘い」では日本映画界の二人の巨匠の原節子起用における相違点が整理され大変興味深く読めました。

  • fwhd8325 さん

    女優原節子さんへの強烈な賛辞であると共に小津安二郎への敬意を感じます。私自身「東京物語」は日本映画の最高傑作と思っています。 映画は、見てそれぞれが感じるものだが、何度も見ていると違った感想を得るように、この著書にあるような論評も楽しい。

  • Osamu M. さん

    面白くて一気に読み切ってしまいました。 アメリカ在住中に毎晩小津作品を鑑賞したという筆者の紀子三作品の分析が興味深かったです。シーン一つ一つにそんな意味があったのかと。まだまだ作品を味わい切れていないなと思いました。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

末延芳晴

1942年、東京都出身。文芸評論家。東京大学文学部卒業。1973年よりNYに在住し、米国文化の批評・評論活動を行う。1997年、『永井荷風の見たあめりか』(中央公論社)の刊行後帰国。以後、文学評論、映画評論の分野で執筆活動を続ける。『正岡子規、従軍す』(平凡社)で第二四回和辻哲郎文化賞受賞。著書多数

プロフィール詳細へ

アート・エンタメ に関連する商品情報

おすすめの商品